2019.07 本場所 5日目 情報!

■鶴竜
鶴竜は心憎いほどに冷静沈着だった。
もろ手で出た阿炎の回転のいい突きを受けても、微動だにしない。
あてがっては相手を正面に置き、勝機をうかがう。
引きに乗じて一気に前進。新小結の挑戦を難なく退けた。
涼しげな表情で勝ち名乗りを受け、「相手がよく見えていた」と納得顔。
格の違いを見せつけられた阿炎は「横綱は全然崩れなかった。力が逃がされ、伝わらなかった」と脱帽するしかなかった。
場所前の稽古中に腰を痛め、数日間は静養に努めざるを得なかった。
不安を抱えて初日を迎えた中、完勝で4連勝とし、「しっかり相撲に集中できている」。
横綱在位は32場所に到達し、歴代10位タイ。最高位で培った経験、気力が苦境で生きてくるのだろう。
名古屋場所はけがのため、2016年から3年続けて途中休場。
先場所も好内容で白星を重ねながら失速して、朝乃山に賜杯を奪われた。
苦い思いは繰り返したくないだけに、内心に期するものがある。
「目の前の相手に対して、やるべきことをやるだけ」。短い言葉に、昨年夏場所を最後に遠ざかる優勝への決意が感じられた。

■白鵬
大相撲名古屋場所4日目(10日、ドルフィンズアリーナ)白鵬が初顔合わせの相手に、またも横綱の力を見せつけた。
立ち合いから右で張って左を差し、右上手を引きつけると新小結竜電に攻め手を与えることなく寄り切って完勝。
これで平成19年の名古屋場所で横綱に昇進して以降、初顔相手の戦績は48勝4敗となった。
「(竜電は)いい流れで来ていたけど、そうはさせないという気持ちで土俵に上がりました」と涼しい顔だった。

■高安
大相撲名古屋場所4日目(10日、ドルフィンズアリーナ)大関の意地だ。
高安が先場所優勝で初顔合わせの朝乃山を激しい攻防の末に制し、伸び盛りの若手に立ちはだかった。
「当たりは良かった」。体を思い切りぶつけて突き、押し。相手得意の右四つになったが、左上手を与えない。
攻めを右下手投げでこらえ、さらに下手出し投げを放つ。自分から技を仕掛けて横転させた。
2日目から異例とも言える2日連続の取り直しで1勝1敗と苦しんだ。
この日も速攻で仕留めたかったようで「もっと前に勝負を決めたかった」と反省を忘れなかった。
腰に不安を抱えた場所前は二所ノ関一門の連合稽古を欠席。だが兄弟子の荒磯親方(元横綱稀勢の里)は「オーバーワーク気味だった。ちょうどいい休みだったと思うよ」と影響を否定する。
高安は「明日も頑張って取ります」と多くを語らず、集中力を高めた。
初優勝の悲願に向け、取りこぼしは許されない。

■栃ノ心
大相撲名古屋場所4日目(10日、ドルフィンズアリーナ)1場所で大関へ返り咲いた栃ノ心(31)は平幕大栄翔(25)に押し出され、初日から4連敗と精彩を欠く。
取り戻した「大関」の看板が、曇ったままよく見えない。
大関から陥落し、1場所で復帰した栃ノ心が迷走。初日から4連敗となった。
「よくないね。また、あしたから気合を入れる…」。支度部屋での口も重かった。
場所直前、部屋での関取衆との稽古で左肩を痛めた。
だが、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「肩は大丈夫。膝でしょう。闘ってはいるんだけどね。自分の相撲を忘れている」。
かつて前十字、側副靱帯を断裂した右膝の不調を指摘した。
定評のある怪力が、すっかり影をひそめている。
突き押し得意の大栄翔に応じて、突っ張り合いに。
だが相手のいなしに上体が泳ぎ、土俵を飛び出すかたちで押し出された。
序盤で平幕3人に取りこぼし。師匠は「膝が(前へ)出ないから手も出ない。頑張らせますけど…」と、休場には言及しなかった。
1月の初場所で初日から4連敗を喫し途中休場。3月の春場所を7勝8敗と負け越して関脇へ転落した。
昭和44年名古屋場所以降、陥落した翌場所で10勝以上挙げれば大関復帰となる現行のかど番制度となり、栃ノ心は5月の夏場所で10勝して1場所で返り咲いた。
こうした例は栃ノ心を含め5人いるが、念願の復帰を果たした場所で再び苦労したのは貴ノ浪(平成12年春場所=7勝8敗)、栃東(16年秋場所=2勝2敗11休)で、すぐにまたかど番へ追い込まれた。
栃ノ心を勇気づける先人がいる。先代春日野親方(元横綱栃錦)だ。
昭和26年春場所。前頭2枚目で初日から7連敗を喫しながら、その後上位とも対戦しながら8連勝。
8勝7敗と勝ち越した、唯一無二の快記録を残している。4連敗で、下を向いてはいられない。

■朝乃山
前頭筆頭の朝乃山(高砂)が大関・高安(田子ノ浦)に下手出し投げで敗れて3敗目を喫した。
今場所初日に大関の豪栄道(境川)を撃破するも、二日目の白鵬(宮城野)、三日目の鶴竜(井筒)と2横綱に連敗を喫した朝乃山。
立ち合い正面からぶつかったものの、高安に右を差されると、右からの下手出し投げで土俵に勢いよく転がされた。

■北勝富士
大相撲名古屋場所4日目(10日、ドルフィンズアリーナ)北勝富士が大関豪栄道を破り、ようやく初日を出した。
土俵際まで追い込みながら引いたところを逆襲されピンチを招いたが、相手がバランスを崩したところをタイミング良くはたき込んだ。
「体の状態が良いので勝てた。普通なら(土俵の外まで)持っていかれていた」。
3日目までは2横綱1大関と対戦し、全敗。「調子の良さと結果を結びつけていけたら」と巻き返しを誓った。

■友風
大相撲名古屋場所4日目(10日、ドルフィンズアリーナ)入幕3場所目の24歳、友風が平幕で勝ちっ放しと好調さが目立っている。
この日は志摩ノ海を攻め立てて押し出すなど内容もいい。
多くの報道陣に囲まれ「今日みたいな相撲は自信になる。自然と(攻め手が)出た結果」と上機嫌だった。
日体大相撲部出身で2年前の夏場所初土俵。183センチ、180キロの体格で突き、押しを武器にデビュー以来負け越し知らずで躍進している。
大学の先輩で慕っている兄弟子の嘉風が休場しているだけに「嘉(風)関の分まで頑張って、いい相撲を取りたい」と言葉に力を込めた。

■照強
照強が先場所に続いて炎鵬との小兵対決を制した。
2度目で成立した立ち合いでも冷静。
相手を潜らせず、強烈な左で押し倒し、「左を差してくると分かっていた。いい感じで当たれた。理想通りの相撲」とご満悦の様子だった。
初日から4連勝。思うように体が動いている実感があるそうだが、「前半が調子良くて、後半に落ちるパターンがある」と、こちらも冷静に自己分析。
「まずは勝ち越しを目指したい」と気を引き締めた。


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2019.07 本場所 4日目 情報!

■白鵬
白鵬がうるさい相手を退けて3連勝。
右を差して、中に入ろうとする北勝富士の動きを止めると、低く頭をつける相手の肩越しに左を伸ばして上手を取り、最後は押しつぶすように左からひねった。
「立ち合いは悪くなかった。すくい投げか、前に出ようかと思っていた」と戦略を練っていた横綱。
肩越しにまわしを取る形は稽古で試みることがあり、「やっているから技も決まるんでしょうね」と満足そうだった。
休場明けで相撲勘が心配されていたが、「どうかなと思っていたが、体が動いている」と不安は消えつつある。

■高安
高安は2日続けての取り直し。
この日の遠藤との一番は軍配をもらったが、物言いがついた。
もう一丁では相手が前まわし狙いにきたところを右にかわして突き落とし、「内容は良くない」。連敗を免れても渋い表情だった。
2日目の竜電戦と合わせて2日で4番。
八角理事長(元横綱北勝海)は「場所前に(腰痛で)あまり稽古できなかったから、前向きに考えないと」と冗談交じりに話した。

■栃ノ心
関脇に陥落した夏場所で10勝し大関に復帰した栃ノ心は、新小結の竜電の上手出し投げに屈し3連敗。

■御嶽海
御嶽海が関脇対決を制した。
低く当たって玉鷲を起こし、一方的に押し出した。
「いい形で下に入れた。ああいう相撲が取れれば」と自賛。
玉鷲戦の連勝を10に伸ばした。
体調を崩して入院していた師匠の出羽海親方(元幕内小城乃花)が、この日から名古屋場所担当部長の職務に戻った。
御嶽海は「プレゼントになったんじゃないか。白星を重ねられたし、乗っていきたい」と上機嫌だった。

■竜電
28歳の新小結の竜電が前日の高安に続いて栃ノ心を破り、土俵を沸かせた。
連日の大関撃破に「正直うれしいです」と顔をほころばせた。
立ち合いで左上手を取ると頭を下げて体勢は十分。
投げを打って栃ノ心の姿勢を崩しながら、最後は右前まわしを引きながらの上手出し投げで転がした。
「勝手に体が動いた」と口にするほど好調だ。
これまでの土俵人生は順調ではなかった。
新十両だった2012年九州場所で右股関節を骨折して途中休場すると、その後も同じ部分を2度骨折して14年には序ノ口に落ちた。
師匠の高田川親方(元関脇・安芸乃島)は「けがをするのは、そこが弱いということ。もっともっと鍛えろ。稽古が足りない」と言い続けたという。
その叱咤に応えて18年初場所で新入幕を果たし、今場所で新三役。
苦労が実を結びつつある。
厳しいことで知られる部屋の稽古も「今はガンガンできる。つらくても、けがをしていた頃の方がつらい」と苦にしない。
4日目は横綱の白鵬との一番が控えるが「いつもと変わらない気持ちで」。稽古で養ってきた力を信じ、ぶつかっていく。

■朝乃山
先場所優勝の朝乃山は鶴竜に黒星。
前日の白鵬戦から続いた自身初の横綱挑戦を終えた。
立ち合いで得意の右が入らなくても構わず出た。
だが、鶴竜の体を開いての肩すかしに土俵に転がされた。
朝乃山は「肩すかしは頭になかった。まわしを取られての出し投げとかが来ると思っていた」と横綱の攻めの引き出しの多さに感服した様子。
連日、得意の左上手が遠く、「左上手をどう取るか。今場所は勉強と思って考えていきたい」と苦い連敗にも前を向いた。

■炎鵬
大相撲名古屋場所3日目(9日、ドルフィンズアリーナ)幕内下位で身長170センチに満たない小兵、炎鵬が3連勝と前半戦の土俵を盛り上げている。
大型力士を倒した24歳同士、照強と本日4日目に直接対決する。
99キロの炎鵬は180キロの琴勇輝に押し込まれたが、土俵際でうまく相手の左を手繰って回り込んで押し出した。
「腹がくくれている。先のことを考えずに、その日の一番に集中していく」とりりしい表情だった。

■照強
大相撲名古屋場所3日目(9日、ドルフィンズアリーナ)幕内下位で身長170センチに満たない小兵、照強が3連勝と前半戦の土俵を盛り上げている。
大型力士を倒した24歳同士、炎鵬と本日4日目に直接対決する。
116キロの照強は自らより88キロも重い魁聖を押し出し。
炎鵬戦へ「楽しみだね。一丁やってやるか」と気勢を上げた。


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2019.07 本場所 3日目 情報!

■白鵬
横綱白鵬(34)は5月の夏場所で平幕優勝を果たし初顔合わせの平幕朝乃山(25)を上手投げで退け、連勝発進。
白鵬が横綱の貫禄を示した。
先場所優勝し、今場所初日も大関豪栄道を下すなど勢いがある朝乃山を一蹴した白鵬が、不敵な笑みを浮かべた。
「邪魔してやりましたね」余裕があった。
立ち合いでがっちり当たると右を差し、左上手を引く万全の体勢。
朝乃山に左上手を取らせず、前に出てきたところをタイミング良く上手投げを打って土俵に転がした。今場所前、出稽古に訪れた朝乃山を強烈な張り手で脳振とうを起こさせ、恐怖心を植え付けた。
本場所でもまざまざと力の差を見せつけ、世代交代の予感を吹き飛ばした。
取組後は朝乃山について「これでまた成長するでしょう」と期待を込めた。
初顔合わせの若手に横綱の強さを思い知らせる。
白鵬流の“かわいがり”である。

■御嶽海
大相撲名古屋場所2日目(8日、ドルフィンズアリーナ)大関に最も近い東関脇に戻った御嶽海が人気者同士の対決で、目の覚めるような取り口を披露して初白星を挙げた。
遠藤に対し、力強い突き、押しで休まず勝負をつけた。
昨年の名古屋場所覇者は大きな拍手を浴び「ようやく1勝という感じ。しっかり前に出られた」と自画自賛した。
名古屋場所担当部長を務める師匠の出羽海親方(元幕内小城ノ花)が体調不良で休場中。
自身が躍進すれば昨年同様、場所は盛り上がるだけに「連勝していきたい」と闘志をみなぎらせた。

■竜電
新小結竜電が取り直しの末に高安を破った。
右上手を許して寄られても、回り込みながらすくって、うまく後ろについた。
大関が向き直ろうとしたところで2本差して体を預け、「強い気持ちでいったのがよかった」と納得した。
軍配をもらった最初の一番でも1分を超える相撲を取ったが「スタミナはまだあった」と涼しい顔。
初勝利を殊勲星で飾っても、「まだまだ始まったばかり。攻める気持ちを忘れずにいきたい」と気を引き締めた。

■朝乃山
大相撲名古屋場所2日目(8日、ドルフィンズアリーナ)結びは右の相四つで上手を先にどちらが取るかが焦点だった。
当たってやや押し込まれたものの、先に上手を取ったのが白鵬だった。
初めての横綱戦で期待された朝乃山だが、格上に得意の形になられては厳しい。
それでも出るしか活路がなく何とか出ていったが、白鵬はそのタイミングを測っていたようで、上手投げがぴたりと決まった。
朝乃山としては初めての挑戦でそれなりの手応えはあったのではないか。
とにかく、前に出ることで一辺倒だったが、一つ勉強して、これからは上手を取らせないように取る工夫をしてくるだろう。
負けて覚える相撲になればいい。

■炎鵬
大相撲名古屋場所2日目(8日、ドルフィンズアリーナ)小兵の炎鵬が体重差2倍以上の魁聖を機敏な動きで料理した。
体重99キロの炎鵬が204キロの魁聖。
狙った右の足取りはうまくいかなかったが、すかさず横に食い付いて動き回り、巨体を翻弄。
くるくると回りながら送り出しで仕留め、「始めから後ろに回るイメージだった。思ったより(相手が)小さく感じた」としたり顔。
小兵の魅力を存分に発揮して連勝発進を決め、意気揚々と引き揚げた。
「脚しか見ていなかった。初めから後ろに回ろうと思っていた」と狙い通りの内容に満足そうだ。
ただ報道陣から「くるくる王子」の異名を提案されると「それは嫌ですね」と苦笑いで断った。
初対戦の相手に翻弄された魁聖。
「ぐるぐる回って自分で笑いそうになった。相撲じゃないだろ」とお手上げだった。

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2019.07 本場所 2日目 情報!

■鶴竜
大相撲名古屋場所初日(7日、ドルフィンズアリーナ)横綱鶴竜は盤石の相撲で白星発進。
頭で鋭く当たって左を差すと、休まず前に出て新小結竜電を寄り切り、「立ち合いが良く、自分のペースで相撲が取れた」と納得の表情。
今場所前に腰を痛め、出場も心配されたが、「今は痛いとは思わない」ときっぱり。
「日に日に良くなればと思っている。そのためにも中途半端な相撲になるのが一番良くない」と完勝にも冷静だった。

■白鵬
大相撲名古屋場所初日(7日、ドルフィンズアリーナ)右上腕負傷で夏場所を全休した横綱白鵬は、昨年夏場所で初金星を与えた阿炎を冷静にはたき込み、令和初勝利。
当時との違いについて「(自分が)太ったからじゃないの」と笑顔でおどけた。
2日目の今日は場所前の稽古で胸を出した朝乃山の初挑戦を受ける。
この日も大関豪栄道を破っており、「(今日も)良い相撲を取っていたが、『そうはいかないぞ』という相撲を取りたい」と貫禄たっぷりだった。

■高安
場所前に腰を痛めた高安が、不安を感じさせない取り口を見せた。
体当たり気味の立ち合いで北勝富士を起こすと、すかさず左を差して前進。最後は押し出し、「前に出て勝てたのでよかった」と納得した。
十分な稽古を積めずに初日を迎えたが、3大関でただ一人白星発進。
「あすも良い相撲で勝ちたい」と落ち着いて話した。

■御嶽海
昨年の名古屋場所で初優勝を果たし、連覇を狙う関脇御嶽海(26=出羽海)が、悔しい黒星発進となった。
東前頭2枚目碧山(33=春日野)にはたき込まれた。
昨年は初日から11連勝だっただけに「初日からつまずいたね」と、口をすぼめた。
碧山のはたきは「頭にはありましたね。それを耐えきれなかった自分がちょっと。はたかれちゃ話にならない」と、言葉を振り絞った。
昭和以降では単独2位の15場所連続の三役在位となった今場所。
長野県出身で、名古屋が準ご当所となる大関候補にとって厳しい船出となった。

■阿炎
大相撲名古屋場所初日(7日、ドルフィンズアリーナ)東西の新小結は横綱に屈した。
先に登場した阿炎は白鵬を喉輪で起こしかけたが攻め切れず、はたきに腹ばい。
対戦前は「負けるつもりはない」と強気だったが「めっちゃ強い。立ち合いが速かった」と苦笑いを浮かべた。
初挑戦では破った横綱に力の差を見せつけられたものの「楽しかった。また何回も対戦したい」と汗をぬぐった。

■竜電
竜電は結びの一番で鶴竜に完敗。
右上手を許し、なすすべなく寄り切られた。
支度部屋では「自分が弱かっただけ」と淡々と振り返った。

■朝乃山
大相撲名古屋場所初日(7日、ドルフィンズアリーナ)朝乃山が力強い相撲を取った。
右の相四つでともに右を差したが、豪栄道は立ち合いの当たりがなく頭を下げるだけといった感じで、先に左上手を取った朝乃山が圧力をかけどんどん前に出た。
土俵際で左上手が切れたが、休まず体当たりし先場所に続き寄り切った。
先場所優勝し、今場所は初めて上位と総当たりの地位にきたが、精神的にはプレッシャーになることなく、前に出る自分の相撲をのびのび取っている感じだ。
先場所は豪栄道との大関戦だけだったが、横綱や他の大関にどれくらい通じるか、真価を問われる。
2日目の今日は早速、白鵬戦。
稽古では白鵬が圧倒したそうだが、勝ち負けを別にして朝乃山がどんな相撲を取るのか、非常に楽しみだ。

■遠藤
遠藤が栃ノ心を撃破した。
かち上げられても動じずに右前まわしを取ると、強引に出てきた相手の圧力を利用するように体を開いて出し投げ。
「全部良かった」と自賛する流れだった。
2場所連続で負け越しており、最近は存在感を十分に示せていないが、3場所ぶりの白星発進で波に乗っていきたい。
「一日一番だけを考えて頑張る」と短い言葉に決意を込めた。

■松鳳山
東前頭9枚目松鳳山(35=二所ノ関)が“アベック白星”を喜んだ。
自分は隠岐の海を上手投げで破った。
相手がまわしをつかんだ腕を決めにかかり、流れの中で投げを決めた。
「うまかったでしょ? 炎鵬ほどじゃないけど。たまたまだけど…体の反応がいいからだし、たまたまが多分、一番いいんじゃないかな」と取り口を振り返った。

■炎鵬
入幕2場所目の炎鵬が関脇経験もある36歳の豊ノ島を破った。
懐に飛び込んで右前まわしを取ると、機を見て出し投げ。
場所前に痛めた右肩も存分に使って業師を手玉に取り、「始めから良いイメージでいけた。やっぱり勝つのはいいこと」と実感を込めた。
白鵬の土俵入りで露払いを務めた。
先場所は横綱が全休したため、かなわなかった出番前の仕事。
「緊張がほぐれた」と言い、精神面でも大きかったようだ。

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GET紙面訂正のお知らせ

【 お詫び 】

7月場所GET「必勝予想版」において、朝乃山2019年5月場所の成績欄で「前5」と表記しておりました。
正しくは、「前8」です。
大変ご迷惑をお掛けいたしまして誠に申し訳ございません。訂正いたしましてお詫び申し上げます。

2019.07 本場所 初日 情報!

■鶴竜
大相撲名古屋場所は本日、初日を迎える。
6日は会場となる名古屋市のドルフィンズアリーナで土俵祭りが行われ、三役以上の力士らが出席し、15日間の安全を祈願した。
本場所前の出稽古で腰を痛め、出場も危ぶまれた横綱鶴竜は「(骨が)ずれたわけではない。炎症が治まれば、普通にいける」と軽症を強調した。
名古屋場所は昨年まで3年連続で休場している。
「一日一日、ベストを尽くすだけ。最後まで集中力を切らさず、精一杯やりたい」。昨年夏場所以来となる6度目の優勝へ、静かに闘志を燃やした。

■白鵬
6日名古屋市のドルフィンズアリーナでの土俵祭りでは、右上腕の負傷で先場所を全休した横綱白鵬は、自身にとって令和初の取組になる。
43度目の優勝に向けて「(平成13年春場所初土俵は)幕内では私が一番先輩。一番の兄弟子として頑張ります」とうなずいた。
初日は昨年5月の夏場所の初対戦で押し出され、金星を献上した新小結阿炎と対戦。「借りを返したいね」と力を込めた。

■御嶽海
6日名古屋市のドルフィンズアリーナでの土俵祭りでは、長野県出身で、昨年の名古屋場所で初優勝した関脇御嶽海(26)は「2連覇を狙う」と宣言。
宿舎に縁起のいいムカデが現れ、勢いに乗る。
あの歓喜から1年。
土俵祭りに出席した御嶽海は気持ちを新たに、表情を引き締めた。
「去年の名古屋場所で優勝し、チャンスをもらったが、結果につなげられず、もどかしい部分があった。2連覇し、チャンスをつかみたい」
昨年の名古屋場所で13勝2敗で初優勝。
世代交代の旗手として大関昇進も期待されたが、その後は2桁勝利はなく、今年初場所は小結に転落した。
その間、主役は春場所で大関昇進を決めた4歳下の貴景勝に取って代わられ、「もう1年たったのか。早かったし、長かった」と振り返る。
今場所前は時津風部屋の豊山や正代らと番数を重ねた。
「しっかり体が動いている。悪くない」と手応えを口にし、「主役になれるよう頑張りたい」と意気込む。
土俵外でも吉兆があった。
昨年に続き、愛知・犬山市の出羽海部屋の宿舎にムカデが現れたのだ。
ムカデは戦勝の神「毘沙門天」の使いとされ、進むばかりで後退しないことから勇ましい虫と尊ばれる。
御嶽海は「勝ち虫ですね」とにやり。
愛知県に隣接する長野県出身で、指定懸賞数は力士トップの150本。
場所前の注目度は群を抜く。
初日は過去2勝2敗の碧山、2日目は4勝4敗の遠藤と対戦。
連勝で波に乗り、再び土俵の主役に躍り出る。

■阿炎
6日名古屋市のドルフィンズアリーナでの土俵祭りでは、今場所を新三役で迎える小結・阿炎(25=錣山)は、初日の横綱・白鵬(34=宮城野)戦に向け「向かっていけたらいい。負けるつもりはない」と気合を入れた。
白鵬とは今回で2戦目。
昨年の夏場所6日目の初対戦では会心の押し出しで、自身初金星をつかんだ。
それでも「もう忘れた。考えずに、自分の相撲を取る」。約1年ぶりに優勝42度の横綱に挑むが「怖いと思ったことはない。緊張もしてない」と強心臓ぶりを見せた。
幕内上位で戦うため、夏場所以降は増量に励んだ。
名古屋入り後、近所のラーメン店に通い詰め師匠の錣山親方(元関脇・寺尾)からは「食べ過ぎるな」と怒られた。
夏から6キロ増えて、現在154キロに。
「この体重でどれだけ戦えるか」と自己最重量で挑む。
白鵬は「ちょうど1年前か。借りを返したいね」とニヤリ。
名古屋で横綱昇進からちょうど12年を迎える今場所、若手の挑戦をはね返し、その威厳を示す覚悟だ。
世代交代の波が押し寄せる令和の大相撲。
「楽しみたい」と意気込む阿炎が、初日から場所を盛り上げる。

■朝乃山
先場所初優勝の朝乃山は6日、愛知県蟹江町の高砂部屋で最終調整に努めた。
上位陣との対戦が続くことが予想され「(いつも通り)場所に挑むだけ。楽しみですし、これからの相撲人生に関わってくる」と大相撲名古屋場所(7日初日・ドルフィンズアリーナ)を勝負の場所に位置づけた。
初日は大関豪栄道、2日目は横綱白鵬との対戦が組まれている。
6日は幕下以下の力士を相手に10番取り、汗を流した。
得意の左上手を引いて前に出る相撲を繰り返し、突き、押しの動きも入念に確認した。

※花田虎上
本日から愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)で大相撲名古屋場所が開幕する。
本場所は先場所中の負傷により途中休場を余儀なくされた大関・貴景勝(千賀ノ浦)が休場となり、2場所での大関陥落が濃厚となるなど波乱のスタートだ。
しかし今場所は、横綱・白鵬(宮城野)が先場所の休場から復帰する。
さらに夏場所でじつに58年ぶりとなる平幕優勝を果たした朝乃山(高砂)、さらに先場所で一場所での大関返り咲きを果たし、心身充実の大関・栃ノ心(春日野)からも目が離せない。
直近の9場所で5人の力士が賜杯を手にしていることもあり、今場所も終盤まで目が離せない取組が続くことが予想される。
AbemaTVでは、熱戦が続く15日間を生中継で放送する。
今場所の放送の目玉は、“三代目若乃花”の花田虎上氏だ。土日のレギュラー解説が決定しており、“相撲芸人”で知られるあかつと取組直後の実演解説を予定している。
また、第66代横綱ならではの見識から核心を突く本音トークも見逃せない。「わかりやすい解説を目指します」と意気込みを語った花田氏が、どのような解説を披露するか、あかつの相撲芸と合わせて注目だ。

※触れ太鼓
大相撲名古屋場所の初日を翌日に控えた6日、開催を告げる「触れ太鼓」が名古屋市内各地で披露された。
同市中区の朝日新聞名古屋本社前では、法被を着た呼び出しが「阿炎には白鵬じゃぞ」「鶴竜には竜電じゃぞ」と初日の取組を伝えた。
大相撲名古屋場所は名古屋市中区二の丸のドルフィンズアリーナ(県体育館)で開かれる。

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2019.07 本場所 1日前 情報!

■貴景勝
「大相撲名古屋場所」(7日初日、ドルフィンズアリーナ)大関陥落が確実となった貴景勝について、審判部長代理を務める境川親方(元小結両国)は5日、「勇気のある決断。残念だけどしっかり治した方がいい。まだまだ若い」と再起を願った。
現役時代に膝に重傷を負った経験がある尾車事業部長(元大関琴風)は「賢明な判断。来場所で(大関復帰条件の)10勝できる力は十分にある」とエールを送った。

■阿炎
7日に初日を迎える大相撲名古屋場所の番付で、越谷市出身の阿炎関(25=錣山部屋)が小結に昇進した。
同市出身力士の三役入りは初めて。
6月24日発表の番付によるもので、高橋努市長は「さらに精進され、市民に勇気と感動を与えてほしい」と祝福のコメントを寄せた。

■朝乃山
日本相撲協会は5日、大相撲名古屋場所(7日初日、ドルフィンズアリーナ)の取組編成会議を開き、2日目までの取組を決めた。
先場所優勝の東前頭筆頭朝乃山(25)は初日に過去1勝1敗の大関豪栄道(33)と対戦し、2日目は結びで横綱白鵬(34)と初顔合わせ。
果敢に金星を狙い、初の上位総当たりとなる今場所に勢いをつける。
その表情には不安も恐れもなかった。
2日目に初の横綱戦が組まれた朝乃山が目を輝かせた。
「楽しみです。やっとここまで来ました。自分の力を出し切るだけです」
西前頭8枚目だった先場所は、三役経験のない力士としては昭和36年夏場所の西前頭13枚目佐田の山以来、58年ぶりとなる優勝を果たした。
東前頭筆頭まで番付を上げ、今場所は横綱、大関を含む上位陣と初めて総当たりする。
2日目に初挑戦する白鵬には、1日に愛知・豊田市の宮城野部屋へ出稽古に訪れて胸を借りた。
三番稽古(同じ相手と何度も取る)では強烈な張り手を食らって“KO”され、11番(朝乃山の2勝9敗)で打ち切られた。
「大学(近大)時代から尊敬していた。すごいの一言」と横綱の強さを肌で実感した。

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2019.07 本場所 1日前 情報!

■白鵬
日本相撲協会は5日、大相撲名古屋場所(7日初日・ドルフィンズアリーナ)の取組編成会議を開き、2日目までの取組を決めた。
全休明けとなる白鵬は序盤戦を乗り切れるかが、43度目の優勝へのカギとなりそうだ。
白鵬は3日の出稽古で平幕正代を圧倒。
右腕のけがから順調な回復をうかがわせた。

■貴景勝
大関貴景勝(22=千賀ノ浦)が大相撲名古屋場所(7日初日=ドルフィンズアリーナ)を休場することが4日、決まった。
新大関の夏場所で右膝を痛め途中休場したため、今場所で2場所連続負け越しとなり、秋場所(9月8日初日=両国国技館)は関脇に転落することになった。
この日の朝稽古終了後、貴景勝は師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)に「どうしても出たい。お願いします」と出場を直訴。
しかし千賀ノ浦親方は「稽古をしないで、ぶっつけ本番で取れるほど、相撲は甘くない」と反対し、「(右膝の)痛みはありませんと言って意思が固い」弟子と4時間半も押し問答を繰り広げたが、結論は出ず。
地元局のCBCが主催する「名古屋場所前夜祭」に出席したあと、再度話し合った夜6時すぎに休場が決まるドタバタ劇となった。
前夜祭は500人のファンを前にした収録番組で、横綱白鵬、夏場所優勝の朝乃山ら人気力士がクイズやカラオケなどを行うもの。
横綱鶴竜は治療のため欠席した。
名古屋場所初日の3日前に前夜祭があるのは恒例で、放送日は初日前日の6日。
番組に迷惑がかからないように、休場する力士は収録までに出場の可否を判断するのが慣例となっている。
貴景勝は今場所に出場するつもりで参加したようで、「気持ちで一生懸命頑張りたいと思います」と意気込みを語っていた。
2時間の収録を54分に凝縮してオンエアするが、貴景勝の出演場面はカットするしかない。

■朝乃山
大相撲名古屋場所(7日初日、ドルフィンズアリーナ)の取組編成会議が5日、行われ、先場所優勝した東前頭筆頭の朝乃山(25=高砂)は、初日に大関豪栄道、2日目に結びの一番で横綱白鵬と当たることが決まった。
豪栄道は5月の夏場所14日目に、2度目の顔合わせで初めて破り、直後に優勝を争っていた横綱鶴竜が敗れたため、初優勝を決めた日の対戦相手。
白鵬とは初顔合わせで、横綱初挑戦でもある。
初日、2日目ともに経験豊富な格上に挑むことになるが、愛知・蟹江町の部屋で稽古後に取材に応じ「楽しみです」と、堂々と話した。
特に白鵬戦には、今月1日に出稽古で胸を借りるなど「大学(近大)の時から尊敬していた横綱」と、特別な思いを口にした。
出稽古を経験し「すごいの一言。これが横綱だというものを感じた」と、技術面以上に圧倒的な存在感、オーラのようなものを強く感じたという。
それでも「稽古でやったことは考えず、自分の相撲を思い切り取りたい」と、初金星に意欲的。
1日も計11番の三番稽古だったが、最初の一番は快勝しているだけに「本場所だと分からない」と力説した。
この日は部屋で約1時間30分、四股やすり足など基礎運動で汗を流し、最後は土俵外で若い衆を相手に、立ち合いの動作を繰り返した。
白鵬とは右の相四つだが、早い仕掛けなどを駆使して金星の道を探るつもりだ。
稽古後は訪問販売に来たヤクルトレディーから、商品6000円分余りを“爆買い”し、若い衆や報道陣に豪快に振る舞った。
普段は別地区を担当しているというヤクルトレディーは、朝乃山を筆頭にこの日の高砂部屋だけで、1万円超の売り上げを記録し「1カ所でこんなに売れたのは初めてです」と、品薄になった保冷バッグを見つめながら驚いていた。

※出羽海担当部長
大相撲名古屋場所(7日初日・ドルフィンズアリーナ)で責任者を務める日本相撲協会の出羽海担当部長(元幕内小城ノ花)が体調不良のため、当面は休養することが5日、分かった。
状況を見て職務に復帰する見込み。
代理は尾車事業部長(元大関琴風)が務め、6日の土俵祭りにも出席する。

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2019.07 本場所 2日前 情報!

■嘉風
日本相撲協会は5日、大相撲の東前頭11枚目嘉風(尾車)が名古屋場所を休場することを発表した。
嘉風は、日本相撲協会に「右膝外側側副靭帯損傷で、今後2カ月の治療を要する見込み」の診断書を提出した。
前頭6枚目で臨んだ夏場所は、中盤の5連敗を含むなど4勝11敗だった。
前頭11枚目で全休となれば、2007年夏場所以来約12年ぶりに、十両に陥落する可能性もある。
加療期間は2カ月の見込みで、9月の秋場所の出場も不安視される。

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2019.07 本場所 2日前 情報!

■鶴竜
腰を痛めている横綱鶴竜が4日、6度目の優勝を狙う大相撲名古屋場所(7日初日・ドルフィンズアリーナ)に出場する意向を示した。
報道陣の問いに「もちろん。そのつもりでいる」と意欲的だった。
1日に片男波部屋へ出稽古した際、稽古中に足を滑らせて痛めたという。
3日に続き、この日も午前中は治療に出掛けて稽古はしなかった。
腰の状態については「まだ場所まで時間があるので安静にする。痛めたときより良くなっている」と強調した。
治療後、部屋で鶴竜と話し合った師匠の井筒親方は「2日は一進一退だったが徐々に良くなっている。出る方向でいる」と話した。

■白鵬
最近の白鵬は稽古場に姿を現すと、まずは10分以上かけ、念入りに下半身をほぐす。
今年3月で34歳となった。けがとはほぼ無縁だった頃と比べると、より一層、体調管理に心を配るようになった印象だ。
右膝や左足首、右腕などに故障が重なり、休場は直近6場所で4度にも上った。
「けがが多くなっているし、苦しんでいる」と、珍しく弱音を吐いたことも。
自身が不在となった4場所では、いずれも初優勝力士が誕生。
毎場所のように賜杯を抱いた20代を思い起こせば、時代の変わり目が着実に迫っていることは否定できない。
1日には、令和最初の本場所となった夏場所で主役に躍り出た朝乃山に胸を貸した。
果敢に前へと攻めてくる25歳をがっぷり右四つで組み止めたかと思えば、巧みないなしや多彩な投げで崩す引き出しの多さを披露。
強烈な張り手も見舞った。「重い、強い、勢いのある一番脂が乗った力士」と認めるからこそ、今場所での初対戦を想定し、第一人者の厳しさを示してみせた。
6月下旬。七夕と重なる初日に向け、短冊に「V43」と記した。
「自分なりには仕上げてきているつもり。令和も始まったばかりだから、頑張りたい思いはある」。2場所ぶりの本土俵を、新たな復活劇を演じる舞台にする意欲で満々だ。

■貴景勝
大相撲の夏場所を右膝負傷で途中休場した大関貴景勝(千賀ノ浦部屋)が、初のカド番となる名古屋場所(7日初日・ドルフィンズアリーナ)を休場することが4日、決まった。
4時間以上の話し合いを経て、出場を望む貴景勝が、千賀ノ浦親方の休場勧告を受け入れた。
途中出場はせず、新大関からわずか2場所での陥落で、9月の秋場所は関脇へ。
取材に応じた失意の大関は、10勝以上で大関復帰となる秋場所を見据えた。
貴景勝の休場は、賢明な判断だ。
強靱な下半身をバネのように使った突き押しスタイルを支えているのは、間違いなく夏場所で負傷した右膝。
ぶっつけ本番の復帰となれば力士生命を左右しかねなかった。
再休場して2度不戦敗し、批判を浴びた夏場所の教訓も生かされた。
当時、再出場は千賀ノ浦親方との話し合いの末、新大関の意見を尊重して決まった。
名古屋で負け越せば関脇転落だけに、カド番脱出へ復帰を急ぎたいのは当然。
番付上の重圧もあったのだろう。
だが、同じ過ちは許されない。本調子ではない弟子に対し師匠は最後、休場勧告までして止めた。
角界で師匠は、いわば親代わり。
昨年末、貴景勝らが旧貴乃花部屋から移ってきた際も「どの子も我が子」と歓迎した師匠は今回、何としても未来ある22歳の相撲人生を守ろうとした。
陥落しても来場所、2ケタ勝てば大関復帰の道がある。
貴景勝は今回のことから、ファンに対して、このように話している。
「つかんだ大関の座をいったん手放すことになる。申し訳ない。もっと謙虚に、支えてくれる人のために頑張っていきたい」
「去年の九州からいい思いをしてきた。ここで悪い経験をするのは自分にとって大事。精神的に強いか弱いか分かれる。もう一回つくり直して地道にやりたい」
不安だらけのまま名古屋で勝ち越しを目指すよりも、力強い貴景勝の復活を誰もが待っている。

■栃ノ心
大相撲名古屋場所(7日初日・ドルフィンズアリーナ)前の稽古で左肩を負傷した大関栃ノ心(日野部屋)4日、愛知・春日井市の部屋宿舎で朝稽古を行った。
患部の大事を取って四股、すり足や幕内栃煌山とのぶつかり稽古などで終え、2日連続で相撲は控えた。
名古屋場所出場については「3日前の稽古でちょっと気合を入れ過ぎちゃったかな。場所が近いから左肩に無理はしないようにと思った。でも、もう大丈夫ですよ。名古屋ではまず勝ち越したいね」と支障はなく、表情は明るかった。

■玉鷲
1月の大相撲初場所で優勝した片男波部屋の関脇玉鷲関と、幕下の玉金剛さんが3日、南知多町の内海中学校を訪れ、生徒らと交流した。
河合康博校長が三月まで勤務していた知多市旭北小に玉鷲関らが訪問していた縁で、内海中にも来校することになった。
同校生徒や内海小6年生、保護者ら180人が参加。
女子児童2人との対戦では笑顔で押し出された玉金剛さんだったが、男子生徒を相手にするとひょいっと肩に乗せて土俵の外へ。
玉鷲関も男子生徒を片手だけで押し出し、力の強さを見せつけた。床山が玉鷲関の髪を手際良く結い上げる実演もあり、子どもらは興味深そうに見入っていた。
玉鷲関に勝負を挑んだ三年の大岩義典さんは「大人でも押さえ付けられるような強い力だったけれど、体は柔らかくてびっくりした」と話した。

■朝乃山
夏場所で初優勝した朝乃山は、名古屋市内のホテルで高砂部屋激励会に出席した。
今場所は上位陣と総当たりになるだけに「みんなつぶしにくると思う。連敗しても心が折れないように。(横綱との対戦は)思い切りいくだけ」と意気込んだ。
この日は犬山市の時津風部屋へ出向き、正代らとの申し合いで本格的な調整を終えた。
「足は出ているし、体も動いている」。優勝後は多忙を極めたが、状態に不安はない。

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