春場所 千秋楽後

白鵬

新型コロナウイルスの影響で異例の無観客開催となった大相撲春場所千秋楽(22日、大阪府立体育会館)、横綱白鵬(35=宮城野)が横綱鶴竜(34=陸奥)との相星決戦を制し13勝2敗で、2場所ぶり44度目の優勝を果たした。
横綱同士の千秋楽結びの一番は力のこもった好勝負に。
白鵬が四つ相撲に持ち込み、最後は万全の体勢で寄り切った。
大横綱健在を見せつけたが、館内は静寂に包まれたまま。
取組後の館内インタビューもなく、NHK中継内で「落ち着いてよく動けたと思う。(無観客開催は)モチベーションをどう持っていくのか浮き沈みが激しかったのが一番。自分だけではなく、みんなそういう思いだったと思う。ホッとしています」と安堵の表情だった。
異例ずくめの場所を35歳で制し「このような場所を経験したってことは、これからの相撲人生に生かしていきたい」とかみ締めるように話した。
また、全取組終了後に幕内力士と親方衆が土俵脇に集合し、日本相撲協会の八角理事長(56=元横綱北勝海)があいさつ。
時折、言葉を詰まらせながら、まずは相撲ファンからの応援、関係者の尽力に感謝の意を伝えると、こう続けた。
「この3月場所を開催するにあたっては一つの信念がありましました。万来、相撲は世の中の平安を祈願するために行われてまいりました。力士の体は健康な体の象徴とされ四股を踏み、相撲を取る。その所作は、およそ1500年前から先人によって脈々と受け継がれてまいりました。今場所は過酷な状況下の中、皆さまのご声援を心で感じながら立派に土俵を勤め上げてくれました全力士、そして、全協会員を誇りに思います。われわれはこれからも伝統文化を継承し、100年先も愛される国技、大相撲を目指してまいります」
無事に15日間を完走し、八角理事長の表情にも安堵した様子が見て取れた。

貴景勝

一人大関の貴景勝は完敗で負け越しが決まった。
差された左を切ったものの、そのまま押し込まれて膝から崩れた。
「まわしを引かれちゃったんで。それが全てかな」。
荒い息で力なく話した。
昨年は千秋楽に10勝目を挙げて大関の座をつかんだ地元場所だが、左膝に不安を抱える今場所は平幕に5敗するなど不振。
横綱白鵬戦が組まれない屈辱を味わい、最後も大関とりの懸かる朝乃山に意地を見せられなかった。
皆勤で負け越したのは、小結時代の2018年初場所以来だ。
かど番となる来場所へ「一生懸命、力を付けたい」と雪辱を誓った。

朝乃山

大相撲春場所千秋楽(22日、大阪府立体育会館)、大関貴景勝(23=千賀ノ浦)を押し倒しで下し、11勝目を挙げた関脇朝乃山(26=高砂)の大関昇進が確実となった。
日本相撲協会審判部長代理の境川親方(57=元小結両国)が昇進を決める臨時理事会の招集を八角理事長(56=元横綱北勝海)に要請。
同理事長はこれを受諾し、臨時理事会の行われる25日には「大関朝乃山」が誕生する。
大関昇進の目安は三役の地位で直近3場所合計33勝とされるが、朝乃山は合計32勝。
13日目(20日)の横綱白鵬(35=宮城野)戦、14日目(21日)の横綱鶴竜(34=陸奥)戦と連敗を喫した。
だが、安定した取り口に親方衆の評価は高く、境川親方も「力は十分についている。初日から内容も充実している。誰に対しても真っ向勝負をしているのも魅力。好感が持てる」と絶賛した。
朝乃山はどんな時でも真っ向勝負をする。
小学4年から相撲を始めてから、立ち合いで変化をしたことがないという。
「立ち合い変化で勝ってもそれは勝ちじゃない。自分の相撲じゃない。自分を否定することになる」。
どんな相手でも仕切りの時には先に手をつき、全力で真っすぐ当たるのを身上にする。
報道陣にもそうだ。
朝稽古後、報道陣の囲み取材に応じると、どんな質問にもかわさずに素直に答える。
20分ほどに及ぶこともしばしば。
「もう他にありませんか」と気を使って聞いてくるほどだ。

御嶽海

大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)千秋楽の22日、上松町出身で西前頭3枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、西前頭5枚目・阿武咲(阿武松部屋)に押し出しで敗れた。自身初の2場所連続負け越しから再起をかけた場所を10勝5敗で終えた。最終盤の連敗で星を伸ばせなかったものの、来場所での3場所ぶりの三役復帰の可能性がある。  今場所は前に出る相撲を前面に初日から6連勝を飾った。2横綱に歯が立たずに連敗を喫するも引きずらず、2度目の優勝を飾った昨年秋場所以来の勝ち越しを10日目に決め、13日目には3場所ぶりの二桁勝利となる10勝に到達、終盤まで優勝争いに食い込んだ。木曽相撲連盟顧問の三村喜一郎さん(88)は「前半は体勢も低く、しっかりと腰を下ろした基本通りの相撲だった」と評価した。  一方で、後半は立ち合い負けする場面が増え、千秋楽の取組も阿武咲の重心の低い立ち合いに下から押し上げられての完敗だった。三村さんは「後半、立ち腰で突き起こされる場面が増えたのが残念」と悔しがった。  御嶽海が小学生の頃から指導をしてきた三村さんは「自分の相撲を取りきれば白星が付いてくることは今場所の前半戦で証明済み」とし、来場所に向けて「『しこ、すり足、一丁押し』の基本的な稽古を積んで精進を」とエールを送った。  夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)の番付は4月27日に発表される。

阿武咲

大相撲春場所の三賞選考委員会が開かれ、殊勲賞は西前頭5枚目・阿武咲(23)=阿武松=が初受賞した。
10日目、横綱白鵬に今場所初めて土をつけたことが評価された。
敢闘賞は東前頭9枚目・隆の勝(25)=千賀ノ浦。
14日目までに自己最多の11勝を挙げ、初めて三賞を獲得した。
技能賞は、終盤まで先頭に立っていた西前頭13枚目・碧山(33)=春日野=が初めて受賞した。

錦木

大相撲春場所千秋楽(22日・エディオンアリーナ大阪)盛岡市出身で西前頭14枚目の錦木(伊勢ノ海部屋、盛岡・米内中)は、東10枚目の佐田の海をつり出しで下し、6勝9敗で春場所を終えた。
錦木はもろ差しで両まわしを引いた。強引に出てきた佐田の海に対し、体を入れ替え、つって土俵外に出した。

琴ノ若

大阪市内で21日に行われた大相撲春場所14日目で、本県ゆかりの琴ノ若(本名鎌谷将且)が、父の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若・尾花沢市出身)が果たせなかった新入幕での勝ち越しを決めた。
4連敗の悪い流れを断ち切った22歳に対し、県内の祖父母や支援者は「ほっとした」「度胸の良さを感じた」などと祝福の言葉を贈った。
東前頭18枚目で新入幕を果たし、初日は白星でスタート。
その後、7勝目からの4連敗という試練を乗り越えた。
188センチ、173キロと体格に恵まれた逸材が、母方の祖父・元横綱琴桜(故人)、そして師匠がともに負け越した新入幕時の成績を上回った。
佐渡ケ嶽親方の両親で、尾花沢市に住む琴ノ若の祖父母は喜びの声を上げた。
「連敗して心配していたが今回は調子が良かった。息子が新入幕した時と同じように見守っていた」と興奮冷めやらない様子。
「気持ちが優しいから後半負けが続くとかわいそうだった。毎日見て応援していたので、勝ち越してくれてほっとした」。
佐渡ケ嶽部屋の後援会長で、食品スーパー「おーばん」などを展開するおーばんホールディングス(天童市)の二藤部洋社長(70)は激励のため大阪入りした。
宿泊先のテレビで観戦し「まずはほっとした。連敗はしたが、じたばたしない度胸の良さを感じた」と成長を感じた様子だ。
勝ち越しを決めた取組後、親方と琴ノ若から「心配を掛けたが、なんとか勝ち越せた」と報告があったといい、「22日も取組はあるし、来場所が控えている。一歩ずつ力をつけていってほしい」とエールを送った。

若隆景

大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)は22日、千秋楽を迎え、西十両2枚目の若隆景(福島市出身)が立ち合いから前に出る姿勢を貫いて、旭大星を押し倒しで下して10勝目を挙げた。
今場所は順調に勝ちを重ねて白星を2桁に乗せ、幕内返り咲きに大きく前進した。
昨年11月の九州場所で本県出身として6年ぶりに幕内力士になった。
スピードと力強い突き押しで初日から4連勝を挙げたが、右足首の負傷で途中休場した。
休場の影響で今年1月の初場所は十両に転落したが、9勝で勝ち越していた。
5月場所の番付は4月27日に発表される予定。

宇良

2度の右膝手術を乗り越え、幕内復帰を目指す関学大出身の宇良が三段目で優勝。
7戦全勝で並んだ南海力との優勝決定戦を制した。
かつて自身の付け人だった兄弟子との木瀬部屋勢対決。
「お互いの出方が分かっている」と慎重な差し手争いから、先に攻めてはたき込んだ。
「久しぶりに大阪で(相撲を)取れて優勝できて良かった」。
2度の長期離脱で地元場所は3年ぶり。
感慨はひとしおだった。
小柄ながら多彩な技を持つ人気力士。
最高位は前頭4枚目で金星も挙げた。
だが、3年前に右膝を負傷して大きく番付を下げた。
復帰後も古傷を痛め、再び序二段まで陥落。
「長いです。時間がかかるなと」との言葉に実感がこもる。
今も膝は万全とは言えない。
得意の居反りなどの無理な体勢はけがにもつながりかねず「きれいな相撲を取りたい」と宇良。
幕下復帰が濃厚な来場所も正攻法で挑む。
宇良(うら=本名宇良和輝)西30枚目、大阪府寝屋川市出身、木瀬部屋。関学大から15年春場所初土俵。
16年夏場所新十両。
17年春場所新入幕。
右膝負傷による2度の長期休場で序二段まで転落した。
得意は押し、足取り。175センチ、134キロ。27歳。

芝田山広報部長

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、史上初の無観客開催となった春場所が幕を閉じた。
発熱による休場者は平幕の千代丸ら3人出たが感染者は出ず、土俵周りでも大きなトラブルはなかった。
「無観客開催運営プロジェクトチーム」のリーダーを務めた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は、「他のスポーツ界にも勇気を持ってもらえると思う」と胸を張った。
同チームは、広報部の高崎親方(元前頭金開山)が発案。
場所中に毎日、広報部や審判部、行司や呼び出しなど、各担当部署の代表者ら約25人が集まった。
前日の反省や今後の対応についてなど、約1時間の会議が連日行われ、会議内容や決定事項などは代表者が担当部署や所属部屋に伝達。
芝田山広報部長は「どんなささいなことも話し合い、みなさんに情報が回るように徹底した」と話した。
感染者を出さないための努力も当然あった。
会場入りする親方衆の専用入り口を作ったり、世話人が会場内に明け荷を運ぶ際の動線も場所前に何度もシミュレーションした。
力士らが行き帰りで使用するタクシーの待機場所や方向にもこだわるなど、密集による接触や混乱を回避するあらゆる方法を考え抜いた。
芝田山広報部長は「無の境地でやった。プロジェクトチームだけではなく全協会員が一丸となった結果」と15日間を振り返った。
スポーツイベントの中止や延期が国内外で相次ぐ中、15日間やり切ったことには大きな意味がある。

八角理事長

八角理事長が土俵の上で感極まった。
十両後半が恒例となっている千秋楽の協会あいさつは、表彰式前に全幕内力士を土俵下に整列させて行う異例の形。
「千秋楽にあたり、謹んでごあいさつ申し上げます。本日…」。
万感の思いが込み上げてきた。
目が潤む。
10秒の沈黙後「千秋楽を迎えることができましたことは…」と感謝の言葉を続けた。
毎年、あふれんばかりの人でにぎわうエディオンアリーナ大阪の正面玄関は15日間、固く閉ざされたままだった。
力士のしこ名が書かれたのぼりもなかった。
朝、就寝前と一日2度の検温を義務付けられた力士は公共交通機関を使用せず、タクシーなどで裏口から入館。
土俵上の力士の吐く息、ぶつかり合う音、うなり声が静けさの中に響く異例の場所だった。
「この3月場所を開催するにあたっては、一つの信念がありました。元来、相撲は世の中の平安を祈願するために行われて参りました。力士の体は健康な体の象徴とされ、四股を踏み、相撲を取る、その所作はおよそ1500年前から先人によって脈々と受け継がれて参りました」
協会員の全員が徹底したコロナウイルス感染予防に努め、不要不急の外出を避け、体調維持ができたために休場者も少なかった。
37度5分以上の熱が2日続けば休場、1人でも感染者が出た場合は中止。
極限状態の中でも親方衆、約650人の力士、行司、床山、呼び出しらから1人も感染者を出すことなく終えたことは、何かに守られている感じすらあった。
「今場所は過酷な状況下の中、みなさまのご声援を心で感じながら立派に土俵をつとめ上げてくれました。全力士、そして全協会員を誇りに思います。われわれは、これからも伝統文化を継承し、100年先も愛される国技大相撲を目指して参ります」
神事である大相撲の規律、目に見えない力を世界に知らしめた、歴史に残る場所となった。

神送りの儀式

史上初の無観客開催となった大相撲春場所は22日、千秋楽を迎え、NHK総合テレビが全取り組み後に催された出世力士手打ち式と神送りの儀式を異例の完全生中継した。
通常であれば、午後6時に終了する放送時間に間に合わないことがほとんどだが、白鵬の44回目の優勝が決まった結びの一番や表彰式が早く終わったことから儀式のもようを最後までカバーすることができた。
神送りの儀式では御幣を携えた行司が土俵の真ん中で力士から胴上げされるなど物珍しさが評判を呼び、ツイッターでも「表彰式がコンパクトだったので、出世力士手打式と神送りの儀式が見れたのは貴重でした」「これは激レアだね」「普段見られない神送りの儀式とかも感動したよ」と上々の反応があった。
行司の胴上げは土俵に降りてきた神様を天に送り返すために行う。

大相撲取組動画

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春場所 千秋楽

白鵬-鶴竜

大相撲春場所14日目は21日、エディオンアリーナ大阪で行われ、横綱・白鵬は平幕・碧山を上手投げで、横綱・鶴竜は関脇・朝乃山を下手投げでそれぞれ降し、ともに2敗を守った。
両横綱は22日の千秋楽で優勝を懸けて直接対決する。
横綱同士の千秋楽相星決戦は2013年九州場所で日馬富士が白鵬を寄り切った一番以来。
鶴竜「ここまで来たらやるだけ」
勝ちっぷりに両横綱の意地が詰まっていた。
白鵬と鶴竜は碧山と朝乃山の優勝の芽を摘み取り、千秋楽での横綱相星決戦に持ち込んだ。
先に土俵に上がったのは白鵬。
2敗同士の対決で、突き押しの強い碧山をつかまえることはできなかったが、前に出てくる相手の勢いを利用した。
左からいなしてバランスを崩させ、上手をつかんで倒れ込みながらの投げで転がした。
一方の鶴竜は冷静だった。
大関昇進を狙う朝乃山に攻め込まれたが、無理な投げを打って敗れた2019年秋場所の反省を生かし、左を巻き替えて双差しになって備え、土俵際で投げの打ち合い。
朝乃山に軍配が上がったが、「自分でしっかり(相手の肘がついたのが)見えていたので大丈夫」と勝利を確信。
物言いの末に行司差し違えで勝った。
白鵬は報道陣の問いかけに無言でミックスゾーンを通過したが、鶴竜は「ここまで来たらやるだけ」と言葉に力を込めた。
横綱の千秋楽相星決戦は13年九州場所の日馬富士―白鵬以来。
史上初の無観客で開催された今場所は、最後に東西の番付最高位の両雄で賜杯を争うことになった。

朝乃山

朝乃山は鶴竜を攻め込み、土俵際で投げの打ち合い。
軍配をもらったが、わずかに左肘が先に落ちており、物言いが付いて行司差し違えに。
「悔いはないんで。しっかり受け止めて」と自分を納得させるように話した。
横綱戦連敗。
大関昇進の目安とされる直前3場所で33勝には届かなくなった。
本人は「出直しです」と繰り返して「見送り」を覚悟していたが、境川審判部長代理(元小結両国)は迷っている様子。「力は十分についていると思う。内容は充実している」と評価しつつ「きのう、きょうのどっちか勝ちたかった。数字というのもね」と続け、千秋楽の貴景勝戦を踏まえて判断することになりそうだ。

正代

正代が三役で初めて勝ち越した。
宝富士にもろ差しを果たすと、休まず前に出て寄り切り。
19場所ぶりに復帰した関脇で区切りの白星を手にし、「まだふわふわしている感じ」と余韻に浸った。
新関脇だった場所では、上位の雰囲気に気後れしたという。
無観客開催の今場所は「お客さんがいなかったので、自分の相撲に専念できた気がする」とも。
地道に前進してきただけに、本来の実力を満員の館内でも発揮できるよう、自信につなげたいところだ。

御嶽海

大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)14日目の21日、上松町出身で西前頭3枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、共に3敗を守る東前頭9枚目の隆の勝(千賀ノ浦部屋)と初めて顔を合わせ、押し出しで敗れた。
10勝4敗となり、優勝の可能性がなくなった。
立ち合いで先手を取られた。
相手の右を差そうとしたものの、おっつけられまわしが取れず、土俵際で踏ん張り相手をはたき込んだが、相手の強い押しで先に土俵を割った。
千秋楽となる22日は西前頭5枚目の阿武咲(阿武松部屋)と対戦する。
幕内での対戦成績は3勝1敗。
直近では、平成30年の初場所で御嶽海が突き落としで勝っている。

琴ノ若

琴ノ若は「素直にうれしいですけど、まだあしたがあるので」と表情を崩さずに喜びを表した。
4日間足踏みした後の勝ち越し。
父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)から「初日のつもりでいけ」と言われ、吹っ切れたという。
祖父の先代師匠(元横綱琴桜)も父もできなかった新入幕勝ち越しだが、「十両(通過)は自分の方が遅いので」と控えめ。
琴奨菊ら部屋の関取衆や付け人に「少し恩返しができたかな」と感謝していた。

錦富士

大相撲春場所は20日、大阪市のエディオンアリーナ大阪で13日目を行い、東幕下49枚目の錦富士(23)=青森県十和田市出身=が旭蒼天(中川部屋、西22枚目)を送り出して7勝全勝とし、初の幕下優勝を決めた。
本名・小笠原隆聖。
十和田市立三本木小、十和田中、青森県立三本木農高を経て近大に進んだが中退し、2016年に角界入り。
同年秋場所が初土俵で、同九州場所の序ノ口、17年初場所の序二段でそれぞれ全勝優勝した。
17年九州場所に幕下へ昇進し、順調に番付を上げたが、19年秋場所で古傷の左肘を痛め、九州場所を休場して西幕下58枚目まで番付を落とした。
再起を懸けた今年初場所で4勝3敗と勝ち越し、今場所に臨んだ。
錦富士は「5連勝したあたりから安治川親方(元関脇安美錦)や翠富士関から『優勝を目指せ』と言われ、一つ一つを積み上げた。
けがをしないような強い体をつくり、師匠(伊勢ケ浜親方=元横綱旭富士)や安治川親方に恩返しがしたい」と語った。

雄亀湖

大相撲春場所で、東序二段27枚目の雄亀湖(神戸市北区出身)が、7番相撲で勝ち越しを決めた。
立ち合いで上手を取らせず、相手の押し込みを吸収。
素早く左に回って寄り切った。
「うまく腰を使えた。(3勝4敗と4勝3敗では)全然違う」と笑みがあふれた。
これでご当所は3年連続で勝ち越し、「験のいい場所」と喜ぶ。
山響部屋に入って3年。
課題のあがり症を克服し、徐々に稽古場の力を出せるようになってきた。
神戸市立桜の宮小から姫路市立飾磨東中に進み、団体戦メンバーとして全国中学校体育大会に出場した。
個人戦3位に入った同級生のエースが、拓大紅陵高(千葉)を経て今春角界入りした立浪部屋の渉利(たつの市出身)だ。
「僕も稽古を積んできた。(番付を)抜かれたくない」。
まずは先場所まで2場所経験した三段目復帰を目指す。

伊之助

大相撲春場所14日目の21日、立行司の第41代式守伊之助が結びの一番の鶴竜―朝乃山で軍配差し違えをして打ち出し後に八角理事長(元横綱北勝海)に口頭で進退伺を申し出た。
理事長からは「(際どい勝負で)軍配を上げるのは難しかっただろうけど、今後注意するように」と反省を促された。
土俵際の投げの打ち合いで朝乃山に軍配を上げた。
物言いの末に、朝乃山の左肘が先に落ちたとして覆った。
式守伊之助の差し違えは昨年初場所の立行司昇格後で、4場所連続4度目。

千秋楽見どころ

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて観客を入れずに行われてきた異例の大相撲春場所は、22日、千秋楽を迎え、2敗で並ぶ白鵬と鶴竜の両横綱が結びの一番で対戦します。
白鵬が勝てば44回目、鶴竜が勝てば7回目の優勝が決まります。
今場所35歳になった白鵬は下位に2敗するなど調子の波はありましたが、立ち合いから一気に前に出る厳しい相撲はほかの力士を圧倒していて、第一人者の力が健在であることを示しました。
一方、3場所連続で休場していた鶴竜は前半戦、流れに乗れていませんでしたが、日を追うごとに立ち合いの集中力が増し、後半戦は万全の相撲を続けています。
観客のいない土俵で横綱の務めを果たしてきた2人による熱戦が期待され、白鵬が勝てば2場所ぶり44回目、鶴竜が勝てば4場所ぶり7回目の優勝が決まります。
一方、大関昇進を目指す関脇朝乃山は、ここにきて両横綱に連敗し、10勝4敗で千秋楽を迎え、7勝7敗の大関貴景勝と対戦します。
朝乃山が大関に昇進するためには、白星と相撲内容も求められそうです。
昇進を引き寄せるためにも得意の右四つの形で真っ向勝負し万全の相撲を見せたいところです。
勝ち越しがかかる貴景勝は、先輩大関としても負けられない一番です。
これからの土俵を担っていく2人だけに、力を出しきった好勝負が期待できそうです。

無観客

新型コロナウイルスの感染拡大による史上初の無観客開催となった大相撲春場所。
「観客の声援がない」なかで、会場となったエディオンアリーナ大阪の館内で記者が取材すると、普段は気がつかないことが、目と耳に入ってきた
無観客開催の春場所がNHK中継されたことで、行司や呼出の美声がテレビ桟敷でも話題になったが、館内で取材していると、土俵入りで横綱が土俵中央に進み、仁王立ちする際に、行司が「しーっ」と発する声に気づかされる。
「静かにしなさい」という意味がある「警蹕(けいひつ)」という所作だ。
弓取式の際には、行司が力士に「白鵬代、将豊龍~」と声を掛けるのが聞こえる。
横綱の代わりに弓を受けるという意味だという。
「物言い」の場面でも、普段は聞こえない土俵上の“協議”の内容が耳に入ってきた。
無観客開催だと、土俵上で話し合う審判の声が3階席の報道陣にも届く。
細かい言葉まではっきりとは聞き取れないが、集まった審判の親方衆がほとんど協議をせず、審判長がビデオ室とのやり取りを他の審判に伝えているだけということがよくわかる。
大相撲も事実上のVAR(ビデオアシスタントレフェリー)の時代ということのようだ。
中入りでは立行司が翌日の取組を場内に読み上げるが、観客は誰もいないのに4方向に四股名が書かれた紙を見せながら読み上げていく。
この間、中継は実況席を映しているためその様子はテレビでも流れないが、すべて通常通りに行なう方針ということなのだろう。
NHKは今場所、実況席に特別ブースを設けている。
アクリル板があることで、実況・解説の声が力士に聞こえにくくなるようにしている。
記者席で聞き耳を立てても、音らしきものがブースのなかから聞こえてくるものの、その内容まではわからない。
静まりかえった館内に、北の富士氏の“辛口解説”が響き渡り、力士が気にするといったことが起こらないようにしているのかもしれない。
桟敷席に観客が誰もいないので、土俵の周りに陣取る審判部の親方衆の姿にも目がいく。
普段は気がつかないが、錦戸親方(元関脇・水戸泉)や二子山親方(元大関・雅山)がテレビに映らない足元では、あぐらではなく足を伸ばして座っていることや、親方衆が土俵に上がる時のために別の雪駄が用意されていることも見えた。
土俵正面の観客席の右奥には監察委員、左奥には札番の親方が座っている。
無気力相撲を防止する役割を担う監察委員は、通常は会場内の観察室から取組をチェックしている。
それが無観客ということで、客席に座って土俵を見ているわけだ。
おかげで4人の監察委員のうち1人の親方はボードを持って一番終わるごとに何かチェックをしている様子が見える。
他の3人の親方は腕組みをして目を閉じていたりする。
一番一番、無気力相撲かどうかの議論をしているわけではなかった。
静寂のなかだからこそ、聞こえ、見えてくるものがある本場所となった。

大相撲取組動画

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春場所 14日目

朝乃山

大相撲春場所(大阪府立体育会館)で関脇朝乃山(26=高砂)の大関取りが現実味を帯びてきた。
12日目(19日)は幕内隆の勝(25=千賀ノ浦)を押し倒して10勝目(2敗)。
大関昇進は三役(関脇・小結)の地位で「3場所合計33勝以上」が一応の目安とされ、今場所の朝乃山の場合は12勝が必要。
ただ、平成以降で「32勝」で昇進したケースも3例ある。
元横綱稀勢の里(33)の荒磯親方も、そのうちの一人。
荒磯親方は解説を務めたNHKの大相撲中継の中で、朝乃山の33勝未満での大関昇進の是非を問われると「大関のような相撲。僕はそれでもいいのかなと思います」と見解を述べた。
あくまでも昇進の可否は審判部が判断することとはいえ、親方衆の間でも朝乃山は高い評価で一致している。
日本相撲協会の八角理事長(56=元横綱北勝海)も「ここ1年ぐらい、ずっと2桁(白星)。(昨年5月の夏場所で)優勝してから自信をつけた」と安定感を評価している。
大関の地位に“空席”があることも追い風だ。
大相撲の番付では東西に大関、関脇、小結の三役は欠かせない。
今場所は貴景勝(23=千賀ノ浦)が38年ぶりの一人大関となり、横綱鶴竜(34=井筒)が不在となった西大関を兼任している。
しかし、大関の力士が東西に並び立つのが本来の形。
残り3日間の内容次第では「33勝」に到達しなくても、昇進の機運が一気に高まる可能性がある。
朝乃山は「一日一番、自分の相撲を取り切るだけ」と目の前の一番に集中する構え。
初の無観客開催となった異例の場所で、看板力士の地位をつかめるか。

御嶽海

大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)13日目の20日、上松町出身で西前頭3枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、東前頭7枚目・宝富士(伊勢ケ濱部屋)を寄り切りで下し、10勝目(3敗)を挙げた。
2桁勝利を達成したのは、2度目の優勝を飾った昨年9月の秋場所以来だ。
相手得意の左四つを許すまいと、右を固めて頭から当たった。
左を浅く差し、右からのおっつけで宝富士の差し手を封じると、そのまま膠着状態に。
じっくりと勝機をうかがう御嶽海との我慢比べに根負けした相手の引きに乗じて足を運び、2本差して寄り切った。
県相撲連盟選手強化副部長の中村協和さん(73)=木曽町福島=は「前に出る押し相撲が取れている」と今場所の御嶽海の相撲を評価する一方で「立ち合いの迫力は不足している。まだまだ本来の相撲ではない」と、175キロ程で推移する体重の影響を指摘する。
3場所ぶりの2桁勝利を喜びながら「残り2日間は来場所につながる相撲を。頑張ってほしい」とエールを送った。
白鵬、鶴竜、碧山が2敗でトップに並ぶ。
御嶽海は14日目の21日、朝乃山と共に3敗を守る東前頭9枚目・隆の勝(千賀ノ浦部屋)との初顔・相星対決に挑む。

千代丸

協会員に1人でも新型コロナウイルス感染者が出た場合は中止──そんな条件のもと無観客で始まった大相撲春場所。
力士らには所属部屋で朝晩2度の検温を義務づけ、37.5度以上の発熱が2日続けば休場となり、容態によってはPCR検査を受診させるとしていた。
そんな状況下で「高熱力士」が出るたびに、相撲協会は右往左往の対応を迫られた。
相撲協会に“最初の危機”が訪れたのは初日(3月8日)の夜だった。
序二段の力士に40度近い熱が出た。
2日目に休場が判明したことで報道陣に注目されたが、親方がインフルエンザの検査を受けさせたところ陰性。
翌日の朝に36.7度まで下がると、この序二段の力士は5日目から土俵に復帰し、その日に寄り切りで白星を挙げた。
次の危機が訪れたのは6日目(3月13日)の昼頃。
序ノ口の力士の発熱が判明する。
病院では「胃腸風邪」と診断されたが、翌日の朝になっても38度から下がらなかった。
当然、2日連続で発熱したことでPCR検査を受けさせると思われたが、協会は「毎朝の検温を判断材料にしており、(前日の昼に発熱したので)2日連続に該当しない。明朝の検温で(PCR検査を受けさせるか)決める」(鏡山危機管理部長)という判断に。
強引な解釈にも思えるが、この序ノ口の力士もまた翌日(8日目)には平熱に戻った。
9日目から土俵に復帰し、歴代ワーストの89連敗の記録を持つ服部桜に勝利している。
「場所中に風邪を引いたりすると、扁桃腺が弱い力士などは高熱が出ることが少なくない。通常なら大事をとって千秋楽まで休ませる。ところが、今場所は熱を下げては即土俵に戻すという“スピード復帰”が繰り返された。とにかく、新型コロナウイルスではないことをアピールしたかったのではと勘ぐりたくもなる」
そして、最大のピンチがやってきた。幕内力士の千代丸(九重部屋)が40度の発熱で休場したのだ。
7日目(3月14日)の打ち出し後の検温で38.6度。
翌朝は39.7度とさらに上がった。
この時点で8日目の休場届を出したが、やはり「毎朝の検温を基準としているので(PCR検査に)該当しない」との判断。
宿舎2階の個室で隔離されたが、翌16日(9日目)の朝も40度の熱があり、ようやくPCR検査を受けることになった。
「力士の職業病ともいわれる、足の傷口から細菌が入る『蜂窩織炎』の疑いが強かったが、ルール上は新型コロナウイルスを調べるPCR検査をするしかなかった。
検査の結果は陰性。
協会幹部も胸をなでおろす一方で、千代丸もスピード復帰となった。
体温が下がったといっても10日目の朝の時点で37.7度の高熱。
蜂窩織炎は皮膚と皮下組織に細菌が感染し、増殖する急性感染症です。
激しい痛みを伴うことも多い。
にもかかわらず、検査結果が出るとすぐに11日目の取組を決める取組編成会議に間に合うように再出場の手続きをした。
この会議も通常は午前11時からのものが、今場所は午後1時に変更されていた。
審判部に大人数が集まらないようにする感染リスク軽減策のひとつだというが、結果としてアクシデントを予想していたかのような好都合の展開となった」
千代丸は7日目まで5勝2敗と好調で、まだ勝ち越しの可能性が残っていたとはいえ、熱があるなか3日の休みを挟むだけで11日目から異例の早さで土俵に復帰した。
それによって新型コロナウイルス感染の噂をかき消し、協会も中止の危機を回避できた。
綱渡りが続いた無観客場所の“殊勲賞”の候補のひとりだろう。

白鵬-碧山

通常、翌日の取組は前日午前中の取組編成会議で決めることになっている。
ただ昨年から、優勝争いや三賞選考、勝ち越しや負け越しに絡むことなどを考慮し、千秋楽の取組は14日目の全取組終了後に決めることが、ほぼ慣例となっていた。
これを今場所は、14日目の取組もギリギリまで優勝争いを見据え、結果が出た時点で取組を編成することになった。
12日目終了時点で単独トップに立っていた平幕下位の碧山(33=春日野)が敗れ、トップは2敗で3人が並び、1差の3敗に3人がつけるという再び大混戦になった。
この結果を受けて14日目には、結びの一番は想定通りに横綱鶴竜-関脇朝乃山戦が組まれたが、その一番前は横綱白鵬-碧山の2敗対決が組まれた。
番付優先の通常なら白鵬-貴景勝の横綱、大関戦が組まれるが、6勝7敗の貴景勝の不振もあり、優勝争いを優先した格好だ。
千秋楽は白鵬-鶴竜戦の横綱対決が確実に組まれると思われる。
このため貴景勝は、横綱戦2つのうち白鵬戦が今場所、なくなることが確実となった。
審判部の柔軟ともいえる対応に八角理事長(元横綱北勝海)は「いい取組を作るために審判部がね(考えたこと)。
横綱、大関が少ない(3人)ということもある。普通なら横綱、大関陣で優勝争いだから」と、いわゆる「割崩し」に理解を示した。
今場所は史上初の無観客開催となっただけに、最後までより優勝争いを面白く-という意図がかいま見える判断だ。

琴恵光

大相撲春場所13日目、琴恵光の結果です。
延岡市出身で十両5枚目の琴恵光は20日、十両11枚目の翠富士を破り、10勝3敗としました。
十両初優勝を目指して、11勝2敗の琴勝峰を追っています。

錦富士

大相撲春場所は20日、大阪市のエディオンアリーナ大阪で13日目を行い、東幕下49枚目の錦富士(23)=十和田市出身=が旭蒼天(中川部屋、西22枚目)を送り出して7勝全勝とし、初の幕下優勝を決めた。
本名・小笠原隆聖。十和田市立三本木小、十和田中、青森県立三本木農高を経て近大に進んだが中退し、2016年に角界入り。
同年秋場所が初土俵で、同九州場所の序ノ口、17年初場所の序二段でそれぞれ全勝優勝した。
17年九州場所に幕下へ昇進し、順調に番付を上げたが、19年秋場所で古傷の左肘を痛め、九州場所を休場して西幕下58枚目まで番付を落とした。
再起を懸けた今年初場所で4勝3敗と勝ち越し、今場所に臨んだ。
錦富士は「5連勝したあたりから安治川親方(元関脇安美錦)や翠富士関から『優勝を目指せ』と言われ、一つ一つを積み上げた。
けがをしないような強い体をつくり、師匠(伊勢ケ浜親方=元横綱旭富士)や安治川親方に恩返しがしたい」と語った。

千代大豪

西三段目84枚目の千代大豪(尼崎市出身)は元幕内、宇良(関学大出)との全勝対決で屈し、初優勝はならなかった。
「立ち合いは良かったが(宇良が)思ったより低く入ってきて引いてしまった」。
持ち味の突っ張りを出せず、5秒持たずに土俵を割った。
今場所は首の痛みと付き合いながらの大健闘だった。
「調子はいいが、力を出せない」。
幕下だった昨年夏、首の状態が悪化し、2場所連続で休場。
初場所で復帰しても治療は欠かせず、宇良戦の前日も電気施術とマッサージを受けていた。
新型コロナウイルス感染症の影響で実家に顔を出せず、掲げた目標は「勝ち越して親を喜ばせたい」だった。
手負いの状態ながらも6勝を挙げた22歳。
場所前の誓いを大きく上回り、存在感を示した。

篠原

大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)13日目の21日、富士市出身で西序ノ口22枚目の篠原(18)=本名篠原大河、藤島部屋=が序二段百7枚目の石原に勝ち、7戦全勝で序ノ口優勝を果たした。
この日は立ち合いから得意の突き押しで一気に押し出し。
3日目の2番相撲では、飛龍高校(沼津市)の同級生で高校横綱の実績がある西序ノ口21枚目の颯富士(18)=本名大桑元揮、伊勢ケ浜部屋=にも勝っていた。
「いい相撲が取れた。勝ち越しが目標だったので優勝はうれしい」とうなずいた。
高校2年で右手首を骨折。
3年時の全国高校総体では団体戦メンバーに入ったが、個人戦の出場はかなわなかった。
大学進学や就職を考える中、高校の一年先輩で現幕下の鈴木(19)=本名鈴木優斗、藤島部屋=の助言もあって入門を決意。
「目標は4年で関取になること。優斗さんに追いつき、追い越していきたい」と飛躍を誓った。

春場所14日目

大相撲春場所は14日目、横綱白鵬と平幕の碧山が2敗どうしの対戦、同じく2敗の横綱鶴竜と大関昇進がかかる3敗の関脇朝乃山が対戦します。
観客を入れずに行われている春場所は20日、1敗だった平幕の碧山が敗れ、白鵬と鶴竜の両横綱を加えた3人が2敗で並びました。
この3人を関脇朝乃山といずれも平幕の御嶽海、隆の勝の3人が星の差1つで追っています。
14日目の21日は、白鵬と本来は横綱とは対戦しない番付の前頭13枚目、碧山の2敗どうしの異例の対戦が組まれました。
過去の対戦成績は、白鵬が21勝1敗と圧倒していてまわしをつかんで四つに組むことができれば、横綱の優位は動きません。
20日は、引き技で敗れた碧山は立ち合いから突き押しに徹して距離を取って攻め続け、横綱を慌てさせることができれば勝機も出てきます。
一方、7日目から7連勝し、今場所初めて優勝争いのトップに並んだ鶴竜は3敗に後退した朝乃山との対戦です。
過去の対戦は不戦勝を除いて1勝1敗の五分です。
右四つになりたい朝乃山と、左前まわしを取るか、もろ差しになりたい鶴竜の立ち合いからの攻防に注目です。
大関昇進を目指す朝乃山にとっては、直近3場所の勝ち星の数、さらには昇進への機運を盛り上げる意味でも横綱から白星をあげることが求められます。
このほか、御嶽海と隆の勝の3敗どうしの初顔合わせの対戦は、優勝争いの生き残りをかけた一番となります。

大相撲取組動画

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春場所 13日目

白鵬

白鵬が正代に敗れ、優勝争いのトップから後退した。
過去9勝1敗と圧倒していたが、張り手にこだわり手を振り回しているうちに中に入られ、もろ差しを許して土俵を割った。
よほど悔しかったのか、支度部屋を出る際に報道陣に声を掛けられたものの、今場所初めて無言で通り過ぎた。
右かかとや腰のケガから復帰し、尻上がりに調子を上げているように見えたが、10日目の阿武咲戦に続く黒星。
やはり終盤のスタミナが課題のようだ。

朝乃山

大関獲りの朝乃山が平幕・隆の勝を返り討ちにした。
立ち合いすぐ得意の右差しになって圧力をかけると、横へ逃げる相手が足を滑らせた。
4連勝で10勝目を挙げ4場所連続となる2桁勝利を決めた。
「自然に右が入った。あとは少し圧力をかけながら逃げたところをつかまえようとしたが、運良く(相手が)こけた。つかまえきれなかったのは反省点」と振り返った。
2敗対決を制して優勝争いに踏みとどまり、13日目は白鵬との大勝負を迎える。
大関昇進の目安「三役3場所計33勝」まで残り2勝となったが、「一日一番。切り替えて自分の相撲を取り切る。立ち合いから当たって前に前に出るだけ。それで負けたら仕方ない」と気合を入れ直した。

正代

関脇・正代が17年春場所以来3年ぶりに白鵬を破った。
「よく我慢できて、攻め時までしのぐことができた」と粘って大横綱から2勝目。
無観客開催だが「応援の声がなかったのでいつも通りにできた。応援が多いと浮足立つ。冷静にいられたのかな」と正代にはプラスに作用した。
大きな勝利で五分の星に戻し、三役在位3場所目で初めての勝ち越しに望みをつないだ。

御嶽海

上松町出身で西前頭3枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、西前頭13枚目の碧山(春日野部屋)に押し出しで敗れ、9勝3敗となった。
優勝争いから一歩後退し、昨年9月の秋場所以来となる2桁勝利はお預けとなった。
優勝争いトップを走る相手に、番付上位の力を見せつけることはできなかった。
立ち合いでわずかに当たり負けて上体を起こされ、一気に土俵際に追い込まれた。
いったん右に逃げたが、喉輪と突っ張りで休まず攻められ、形勢を逆転できなかった。
13日目の20日は、東前頭7枚目の宝富士(伊勢ケ濱部屋)と当たる。
対戦成績は御嶽海の4勝2敗。
初顔で黒星を喫して以来4連勝していたが、直近の対戦となった昨年11月の九州場所は6日目に寄り切りで敗れた。

碧山

平幕の碧山が御嶽海を押し出し、1敗キープで自身初の単独トップに立った。
先場所の徳勝龍に続いて平幕優勝のチャンスが巡ってきた。
横綱・白鵬は関脇・正代に寄り切られ2敗に後退。
両横綱と関脇・朝乃山が1差の2敗グループで追い、無観客場所は残り3日となった。
鋭い眼光そのままに獲物を追い詰めた。
碧山は御嶽海のいなしにも全く体勢を崩されることなく、前に出て押し出した。
1差追走の相手に完勝し、1敗を守った。
「当たって前に出ることしか考えていなかった。相手とはよく稽古しているので、稽古場を思い出して(相撲を取った)」。
幕内対戦成績は3勝4敗でも連合稽古などでは「100番やったら95回ぐらい勝っている」と“上から目線”でいった。
本場所でも平常心で戦った結果だった。
白鵬が2敗目を喫したため、自身初の単独トップに立った。
会場を後にした時点では横綱の取組は終わっていなかったが「一日一番」とだけ話し、優勝争いは考えないスタンスを強調した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出できない分、夜は妻・ビオレタさんと電話で話すのが気分転換。
寝不足にならないように長電話はセーブしていると言いつつ「いつもは1時間30分ぐらい。2時間近く話していることも」。
これが力の源になっている。
一人で寂しい思いをさせている気掛かりはあるが、昨年の春場所後に飼い始めたトイプードルの「モリー」のおかげで心配は半減したという。
初場所の徳勝龍に続く平幕優勝の可能性が出てきたことで、錦戸審判部副部長(元関脇・水戸泉)は「単独(トップ)ですから。(今後の取組について)明日話し合いたい」と、横綱との対戦にも含みを持たせた。
無観客開催となった異例の場所の優勝争いが、がぜん面白くなってきた。

千代丸

左下腿蜂窩織炎のため8日目から3日間休場した西前頭15枚目の千代丸(九重)が、元大関で西前頭9枚目の栃ノ心(春日野)を突き落としで破り、再出場後の初白星を挙げた。
左ふくらはぎにサポーターをつけて土俵に上がる千代丸が6勝目で、勝ち越しまで残り3日で2勝と望みをつなげた。
立ち合い両手で突くと、まわしを狙い前のめりになる栃ノ心を左にうまく回り込んで突き落とした。
13日目は西前頭10枚目の栃煌山(春日野)との対戦が組まれている。
新型コロナウイルスの影響で初の無観客開催となった大相撲春場所(大阪府立体育会館)は終盤戦に入っても異様なムードが続いている。
日本相撲協会は力士ら協会員に一人でも感染者が出た場合は打ち切る方針を示す中、幕内千代丸(28=九重)が高熱の症状で8日目(15日)から休場。
ウイルス検査で陰性だったため、11日目(18日)から再出場した。
今回の復帰にあたり、千代丸は相撲協会に「左下腿蜂窩織炎」の診断書を提出。
本来は休場に必要な診断書を出場するために提出するという珍事態となった。
左ふくらはぎにサポーターを装着して臨んだ取組では、幕内琴奨菊(36=佐渡ヶ嶽)に一方的に寄り切られて完敗を喫した。
ミックスゾーンでは報道陣からの問いかけに足を止めず、無言で会場を後にした。
普段なら相撲に負けた日でも気さくに取材に応じていた男が、まさかの“スルー”で独特の緊張感を漂わせた。
10日目(17日)に「(千代丸に)インタビューしてあげてください」と話していた幕内千代大龍(31=九重)も一転して沈黙。
千代丸の復帰は明るいニュースのはずだが、なぜか部屋全体がピリピリした空気を漂わせている。

長浜

これぞ電車道-。
西序二段49枚目の琴長浜(神戸市須磨区出身)は立ち合いから相手に時間を与えず、一気の押し出しで2勝目を挙げた。
中卒4年目の18歳。
父学さんが踏めなかった土俵に上がっている。
市川高OBの学さんは高卒で角界入りを目指したが、体調不良で断念。
その話を聞き「それなら自分がやってみようと。プロの世界で上に行けば恩返しになる」と入門した。
この日の白星も、親子の対話がきっかけ。
連敗中、大阪府内の宿舎を訪れた学さんに「立ち合いが遅い」「手だけが前に出ている」と指摘され、踏み込みの鋭さと手足の連動性を意識した結果、圧勝につなげた。
今場所は既に4敗を喫し、負け越しが決まっているが「落ちる番付を最小限に抑えるためにも3番勝つ」。
自身の千秋楽となる残り1番を連勝で締めくくる。

大相撲春場所

新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客開催となった春場所は、感染予防のため力士に外出禁令が出されるなど厳戒態勢が敷かれている。
気分転換もままならない本場所の終盤戦。
日頃感じることのないフラストレーションを、取材の現場で“発散”する関取がいる。
36歳のベテラン・松鳳山(二所ノ関)は、10敗目を喫したこの日の取組後、「負けても呼んで下さい。ストレスたまってるから、しゃべりたいんです」と、報道陣に異例のお願いをした。
今場所は特別に、支度部屋の外に設けられたミックスゾーン。
報道陣との距離は2メートルほどに保たれ、負ければ素通りする力士もいる中、ここが“憩いの場”となっているようだ。
松鳳山といえば、勝っても負けても取材に応じる姿勢は変わらない。
負けた後でも淡々と、時には明るく報道陣の質問に答える。
この日も敗戦の後だったが、聞かれたことには真摯に対応。
「勝っても負けても話しをする。それがプロ」と、いつか聞いたことがある。
松鳳山によると、「出かけられないから、気分転換もできない」という今場所は、いつもより早く毎日が過ぎる感覚だという。
就寝までの時間は、スマートフォンで動画を見たり、ゲームをして過ごすそうだが、それも飽きてくる頃…。
発散する場所もないようで「また呼んで下さい。しゃべりたくてしょうがないので」。
取材の場が白星への一助となれば、これ幸いである。

携帯持ち込み解禁

通常、支度部屋には記者が自由に出入りする。
十両の取組が始まる頃には東西の支度部屋で記者が何人も待機するが、今場所は立ち入り禁止だ。
「メディアが支度部屋に入ると“監視役”の役割も果たす。2011年に発覚した八百長では、支度部屋が舞台のひとつとなった。東西の支度部屋を行き来する幕下力士が仲介役となり、携帯メールで星がやり取りされた。それ以降、支度部屋は携帯持ち込み禁止だが、今場所は緊急連絡用に許可されている。
急な体調不良への対応のためかもしれないが、それなら(無気力相撲をチェックする)監察委員の親方衆を観客席だけでなく、支度部屋に配す策などが必要ではないか」
様々なところで“監視の目”がなくなるなか、大関昇進がかかるのが関脇・朝乃山だ。
今場所は貴景勝が一人大関のため、西の横綱・鶴竜が番付表で「横綱大関」となる異常事態が生じ、新大関誕生が熱望されている。
「昨年11月の九州場所が11勝、初場所が10勝なので、『3場所33勝』の昇進ラインまでは、本来12勝が必要。ところが、土俵以外に注目が集まるなか、“10勝でも昇進”という声が出てきた。実際、初目に向正面の解説だった舞の海が“10勝ライン”に言及した」
緊張と思惑が交差するなか、春場所は続く。
「場所前の理事会では、中止の場合に力士の成績をどう扱うかの議論もあった。たとえば、11日目から中止になり、その時点で朝乃山が10勝0敗だったら昇進させるのか、という問題。結論が出ないまま開催が決まった」
例年とは違う意味で、“荒れる春場所”の後半戦で何が起きるのか。

八角理事長

2敗目を喫した白鵬は無言で報道陣の前を引き揚げる
横綱白鵬(35=宮城野)の“ご乱心”?を協会上層部は首をかしげた。
過去の対戦成績9勝1敗で、本場所以外では横審総見や出稽古でも「稽古台」のような存在だった関脇正代(28=時津風)相手に、心の変調ぶりを露呈した。
立ち合い、右で張った。ここまでは、よくある白鵬の姿だが、その張り手が決まって押し込んでも、さらに張り続けた。
2発目、3発目が不発に終わり、4発目は何とか当たったがバランスを崩し上体が起き、正代に脇をつかれ二本差しを許した。
なすすべなく寄り切られ2敗目。
優勝争いでトップの座を平幕で1敗キープの碧山(33=春日野)に譲り渡し、横綱鶴竜、関脇朝乃山にも並ばれた。
協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「らしくない。興奮して気持ちを抑えられなかったのか。最初から冷静さを欠いて、2発目に空振りしてバランスを崩した」と話した。
さらに「気持ちが整ってなかったのか。どうしちゃったんだろう、勝負を早く決めたかったのかもしれないが、こうゆうの(白鵬の姿)は見たことがない」と心の乱れに驚きを隠せなかった様子だ。13日目は大関とりの朝乃山と対戦するが、この日の相撲の影響について「あるでしょう。ただ(単に)負けたのではなく、自分から墓穴を掘った。気持ちを立て直せるかだろう」と話した。 また土俵下で審判長を務めた審判部の錦戸副部長(元関脇水戸泉)も、変調ぶりを取組前の所作の一端から、垣間見たようだ。
「いつも塩を取りに行く時、サーッと走るのに、今日はちゅうちょしていた」。
さらに立ってからも「張り手の時は、張って差すか、まわしを取るかだけど、今日は張り手しかやってない」と二の矢が出なかった異変を察知。
「今日は少し高かった。いつも脇を締めているのに、振りかぶっていた」と、自滅した横綱の相撲を振り返った。

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春場所 12日目

白鵬

北勝富士を圧倒して連敗を免れた。
鋭く踏み込んで、一直線に土俵外へ追いやる速攻。
前日に阿武咲に敗れた嫌な流れを断ち切り、「まあ、スカッとしたね」と納得の表情を浮かべた。
幕内最初の取組で碧山が1敗を守ったが、前半戦はあまり見ていなかったという。
「あすは近いところ(後半戦)で相撲を取るから注目して見てみたい」と余裕の口ぶりだった。

鶴竜

頭から当たって御嶽海を一蹴した8日目あたりから鶴竜の相撲にリズムが出てきた。
悪い時はこわごわと取って、いつ悪い癖の引きが出るんじゃないかという相撲が、今は立ち合いで踏み込んで、迷いなく手も足もよく前に出している。
自分の立ち合いはこれだ、というのを思い出したようにみえる。
正代戦も狙った左前みつは取れなかったが下から起こして突き放し、まわしにこだわらずに出た。
稽古場で負けない相手だからこそ、余計に本場所では気を抜けない。
精神的にもスキを見せなかった。

貴景勝

11日目、一人大関の貴景勝は立ち合いから阿炎を押し込んだが、回り込まれて形勢逆転。
突きにあっけなく俵を割って9日目から3連敗となる6敗目を喫した。
膝に不安を抱えており、影響について「ただの実力不足」と否定したが「横綱2人(との対戦)を残して6敗は相当厳しい」と苦しい胸中も吐露した。
「毎日一生懸命やっている。それを明日からもやるだけ」。
看板力士のプライドが試される。

朝乃山

大関を目指す朝乃山が落ち着いて9勝目を挙げた。
前に出ながらもろ差しを果たし、竜電を寄り切った。
「考えずに体が動いてくれた」。
得意の右四つでなくても、慌てることはなかった。
昇進の目安とされる直近3場所計33勝まで、あと3勝。
横綱、大関戦を残しているだけに、12日目の隆の勝戦は取りこぼしたくない。
「あとは悔いのないように取り切りたい。思い切りいくだけ」と気合を入れ直した。

御嶽海

11日目、上松町出身の御嶽海は東前頭筆頭の大栄翔に勝って9勝目をあげました。
きのう、3場所ぶりの勝ち越しを決め、優勝争いにも加わっている西前頭3枚目の御嶽海。
大栄翔の強烈なのど輪で上体を起こされ土俵際まで追い込まれましたが、うまく回り込んで最後は送り出しで勝ちました。
2敗を守った御嶽海は12日目のあす、横綱・白鵬とともに1敗で優勝争いの先頭を走る西前頭13枚目の碧山と対戦します。

隆の勝

小兵の石浦相手に右を差し、じりじり前に出て一方的に押し出した。
トップに1差で食らいつく9勝目。
「自分の相撲に自信を持って取れている」と納得の表情を浮かべた。
平成30年秋場所で新入幕を果たし、その場所後に貴景勝ら旧貴乃花部屋の力士が移籍してきた。
稽古相手に恵まれたことも飛躍の一因だ。
貴景勝から日々アドバイスをもらい、取り口の参考にしているという。
まだ25歳。伸びしろは大きい。
12日目は大関昇進がかかる朝乃山戦が組まれた。
今の力を試す格好の相手だ。
「やるしかない」と番狂わせを狙う。
目標にしてきた10勝にはあと1勝。
さらにその先へと期待は膨らむ。

琴奨菊

大関経験者の東前頭13枚目琴奨菊が休場明けの西前頭15枚目千代丸を下し、元横綱武蔵丸を抜いて単独8位となる幕内通算707勝目を挙げた。
千代丸のもろ手突きに後退することなく、もろ差しから休まず攻めた。
「いいスペースを体で考えていて、しっかり自分の相撲が取れた」。
記録に関しては「うれしい。あまり実感はないけど、終わってからそのすごさが分かる」と笑顔を見せたが「そこのわくわくに飛びついたらダメになる。飛びつかないように、体で感じていきたい」と気を引き締めた。
6勝目で来場所の幕内残留にも大きく前進した。
幕内在位場所数は今場所が90場所目。
91場所に伸ばせば、元関脇安芸乃島に並んで7位の記録となる。

碧山

身長191センチ、体重193キロの巨漢・碧山の勢いが止まらない。
7日目に土はついたが、その後は再び連勝街道。
2019年春場所以来の2桁勝利に「大阪は験がいい」と笑った。
勝ち越しをかけた新入幕の琴ノ若に対し「思い切り行くしかない」と、持ち味を出すことを心掛けた。
当たった直後にかわされたが、焦らず、すぐに相手を正面に置き、長いリーチを生かしたのど輪攻めで突き放していく。
「体が反応してすぐ動いた。足で攻め、手を出せてよかった」と納得の取り口だ。

千代丸

千代丸が4日ぶりに土俵に戻って来た。
無観客で歓迎の拍手も声援もない静かな復帰。
左ふくらはぎには患部を保護する痛々しいサポーターをつけた。
立ち合い、もろ手突きで琴奨菊の上体を起こすも、圧力に押し込まれて踏ん張りきれずに3秒9で土俵を割った。
8日目から高熱で休場を余儀なくされた。
一時40度にまで上がった熱は、17日朝には37・7度に下がった。
新型コロナウイルスの感染有無を調べるPCR検査も陰性と判明。
この日、日本相撲協会は「左下腿(かたい)蜂窩織炎で3月15日から17日まで療養安静が必要であった」との診断書を公表した。
あらためて再出場が可能だと証明された。 千代丸は休場までに5勝しており、残り4日での勝ち越しも諦めない。
初日から3連勝を決めた際は無観客について「雰囲気がピリついているけど、それが逆にいいのかな」と前向きに捉えていた。
12日目は元大関の栃ノ心戦。白星で、テレビの前で心配してくれたファンに元気な姿を見せ続ける。

12日目の見どころ

大相撲春場所は12日目、1敗で優勝争いを引っ張る横綱 白鵬は関脇 正代と対戦します。
観客を入れずに行われている春場所は、横綱 白鵬と平幕の碧山が1敗で並び、2敗で4人が追う展開となっています。
白鵬は12日目の19日、関脇 正代と対戦します。
過去の対戦成績は、9勝1敗と白鵬が大きくリードしています。
白鵬が得意の右四つ左上手で組めば断然優位です。
懐の深い、正代は土俵際の突き落としなど粘りが持ち味なだけに白鵬としては、万全な形を作ってから勝負を決めたいところです。
平幕でただ1人1敗の碧山は、こちらも好調、2敗の御嶽海と対戦します。
過去の対戦成績は、碧山の3勝4敗ときっ抗しています。
立ち合いから腕を伸ばして突き放す展開になれば碧山、もろ差しになるか体を密着させて押す展開になれば御嶽海が優位です。
大関昇進がかかる関脇 朝乃山は、ここまで2敗を守り、19日は前頭9枚目の隆の勝と初顔合わせの一番です。
自力では朝乃山が上回りますが、隆の勝は今場所、前に出る相撲がさえてここまで2敗と好調です。
朝乃山は、立ち合いからまずは踏み込んで先手を取り、まわしをつかんで勝負したいところです。

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春場所 11日目

白鵬

阿武咲に不覚を取った。
突き合った流れの中で思わず引いて墓穴を掘り、「調子が良い分、体が反応してしまった」と淡々と振り返った。
阿武咲はかつて、自身が立ち上げた小中学生の相撲大会白鵬杯で活躍した。
「ようやくここまで。しっかり育っているなという感じ」とたたえる余裕も。
残り5日間に向けても「初日から一番、一番と心掛けている」と変わらぬ姿勢で臨む。

貴景勝

38年ぶりの1人大関・貴景勝は、関脇・正代と対戦。
連敗を阻止することができず、はたき込みで敗れ、5敗目を喫した。

朝乃山

動き回る炎鵬を懐に入れさせず、落ち着いて押し出した。
大関とりに向け、勝ち越しは通過点とあって「ありがたく思うけど、ここからが大事」と淡々。
白鵬が敗れ、自力で並ぶチャンスも出てきた。
横綱戦を終えて2敗の御嶽海が「(他の力士が)頑張ってくれるんじゃないですか」と期待していたと聞いて思わず笑ったが、「意識すると硬くなっちゃうんで付いていけるように」と、引き締め直していた。

徳勝龍

初場所で幕尻優勝を果たした徳勝龍は負け越しが決まった。
隠岐の海に突き落とされると簡単に横転した。
6日目に鶴竜を破り初金星を手にしたが、上位陣総当たりの今場所はまだ2勝。
悔しさからか、引き揚げる際は報道陣の問い掛けに応じなかった。

御嶽海

西小結遠藤に押し出しで勝ち八勝二敗。
優勝した昨年九月の秋場所以来、三場所ぶりに勝ち越しを決めた。
立ち合いで張り手をもらい右で前回しを取られた御嶽海だったが、出足鋭く押し返した。
俵に足を掛けた遠藤を右のど輪でのけぞらせて押し出した。
十八日は東前頭筆頭の大栄翔と対戦する。
対戦成績は七勝三敗。
一月の初場所では寄り切りで勝っている。

阿武咲

23歳の阿武咲が、休まず攻めて大横綱から金星を挙げた。
白鵬のかち上げにもひるまず前に出た。
まわしを取らせないように動き続け、最後は横綱の引きに乗じて一気に押し出した。
「何をしてくるかわからない。しっかり対応したいと思った。理想的な形だった」とがむしゃらさが上回った。

隆の勝

宝富士に突き落とされ8勝2敗。
「立ち合いは悪くなかったが、その後は上体だけで押してしまった」と反省。
「これまでと同じ気持ちでいきたい」と懸命に切り替えた。

琴奨菊

元大関で幕内90場所目の琴奨菊が幕内1300回出場の節目で栃煌山を破り、幕内706勝で史上8位の武蔵丸に並んだ。
「一日一番と思って。そういう積み重ねしかないので」。
言葉は淡々としていたが、自然と笑みがこぼれた。
5勝目を挙げて幕内残留も確実な状況。
新入幕の琴ノ若、十両3場所目の琴勝峰ら部屋の若手が台頭してきた中、幕内最年長の36歳は「琴勝峰の力強さと琴ノ若の柔らかさが欲しい。若さが欲しい」と熱望?していた。

碧山

志摩ノ海を圧倒し、「きょうも落ち着いていた」と余裕の表情。
「今場所は勝ちたい、勝ちたいという気持ちがない」と好調の要因を自己分析。
白鵬が敗れたためトップ並走で終盤戦に入る。

千代丸

高熱のため15日から休場していたが新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で陰性だったと発表した。
千代丸は蜂窩織炎(ほうかしきえん)と診断され、11日目の18日から再出場する。
協会は力士ら協会員から一人でも感染者が出た場合、春場所を中止する方針を打ち出していた。
鏡山危機管理部長によると、千代丸は14日夜に38・6度と発熱し、15日朝も39・7度を測定したため、休場した。
16日朝も40度と熱は下がらず、師匠の九重親方がPCR検査を受けさせた。
17日朝も37・7度だったが、再出場することになった。

11日目の見どころ

17日に敗れて1敗となった横綱・白鵬は小結・北勝富士の挑戦を受けます。
観客を入れずに行われている春場所は休場明けの白鵬が危なげない相撲を続けてきましたが17日、阿武咲に敗れて今場所、初黒星を喫しました。
白鵬は11日目、小結・北勝富士の挑戦を受けます。
過去の対戦成績は白鵬の6勝3敗で、右四つ・左上手の形に組み止めれば万全です。
北勝富士は17日負け越しが決まり調子は上がっていませんが、2日目には横綱・鶴竜を破るなど地力があるだけに徹底した押し相撲を貫けば勝機が広がります。
平幕でただ1人1敗の碧山は新入幕の琴ノ若との対戦です。
碧山はこれまでどおりのびやかな突き押し相撲で勝負したいところです。
大関昇進がかかる2敗の関脇・朝乃山は竜電と対戦します。
得意の右四つ・左上手で組めば朝乃山の優位は動かず、優勝争いに加わっていくには白星を積み重ねていくことが求められます。

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春場所 10日目

白鵬

勝ちっ放し。平幕2人が1差で続く展開に「引っ張っていけるよう、千秋楽まで一番一番やっていきたい」と余裕たっぷりに。

貴景勝

貴景勝が早くも4敗目を喫した。
豊山を押し込んだが、右腕をつかまれると攻めが雑になって押し出された。
支度部屋に戻る際にモニターで取り口を確認し、「失敗した」と舌打ちした。
場所前から違和感があったという左膝の状態も気掛かり。
普段は丁寧に取材に応じるが、この日は報道陣の問い掛けに無言だった。

朝乃山

大関を目指す朝乃山が、昨年九州場所から連敗していた正代を退けた。
我慢して右をねじ込んで圧力をかけ、最後は上手に手を掛けて寄り切り、「落ち着いて攻められた」。
得意の右四つになれなかった前日から立て直した。
大関昇進の目安とされる直近3場所計33勝まではあと5勝。
「先のことを考えても仕方ないと思うので、開き直って思い切っていく」。
勝負どころへ弾みがつく7勝目になったはずだ。

徳勝龍

前に出て阿武咲を下し2勝目。
「しっかり最後までやらないと。応援してくれる人がいるから」。先場所優勝力士の自覚。

御嶽海

大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)9日目の16日、上松町出身で西前頭3枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、東小結・北勝富士(八角部屋)を一気に押し出し、7勝目を挙げた。
前日の中日8日目は西横綱・鶴竜(陸奥部屋)に押し出しで敗れた。
初日から6連勝の後、2横綱に連敗を喫していた御嶽海は、力強い相撲で3連敗を回避。
流れの悪化を食い止めると共に、3場所ぶりの勝ち越しまであと一番とした。
立ち合いから一気に攻める相撲がよみがえった。
御嶽海は、相手に頭から突っ込まれるも踏み込みが良く、ものともしない。
左喉輪で突き放し、右はずで押し込んで一直線に仕留めた。
前日は低く当たった鶴竜に立ち合い負けだった。
横綱の厳しい攻めに手も足も出なかった2日間の相撲を払しょくする会心の内容だった。
10日目の17日は西小結・遠藤(追手風部屋)と対戦する。
過去7勝5敗と白星が先行し、先場所は、終始攻めた御嶽海が相手得意の左を使わせず、上手出し投げで勝っている。

炎鵬

高校の先輩、遠藤に今回は歯が立たず。
「先場所の良い感覚を信じていたが、相手のペースにはまってしまった。自分のペースで取りたかった」

隆の勝

迷いのない相撲だった。
隆の勝が自己最速9日目で勝ち越し。
玉鷲に押し込まれたものの右を差し、すくって形勢逆転。
すかさず押し込んで実力者を土俵外へ追いやった。
「膝が曲がって下半身で相撲が取れている。先場所より力がついていると思う」と相好を崩す。
一昨年秋場所で新入幕を果たした後、2場所で十両転落。
再入幕まで5場所を要したが、大関貴景勝に胸を借りて地道に力を蓄えた。
今場所前には右を差して押し込むこともあったといい「それが自信になっている」。
この日は大関から無理にでも右を入れた方が良いと助言を受けていた。
そのことを実践して手にした白星でもあった。
異例となった無観客の場所での躍進。
師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「稽古場で強いタイプ」と評価しながら、「お客さんが入った時も、声援を良い方に捉えてほしい」と期待した。
今年は三役昇進を掲げている。
先に上がった阿炎ら同学年への意識も強い。
目標に近づくためにも「2桁勝てるように頑張りたい」。
残り6日間も貪欲に白星を目指す。

琴奨菊

大関経験者の東前頭13枚目琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)が、元横綱武蔵丸(現武蔵川親方)に並ぶ幕内通算706勝目を挙げた。
立ち合いから左を差し込んで、出足に任せた一気の攻めで寄り切り。
「いい立ち合いでしたね。昨日(志摩ノ海戦は)ちょっと窮屈になったけど、しっかりスペースを空けていい立ち合いになった」と納得の表情を浮かべた。
記録をさらに伸ばし「ありがたいこと」と感謝。
「1日一番頑張って、その積み重ねです」と話し、笑みを浮かべた。
好調を維持する佐渡ケ嶽部屋の関取衆に刺激を受ける。
琴恵光が十両で勝ち越し一番乗りを果たし、新入幕で22歳の琴ノ若、20歳の十両琴勝峰が勝ち越しに王手をかけた。
「琴勝峰の力強さ、琴ノ若の柔らかさが欲しい。若さが欲しい」と冗談っぽく笑った。

碧山

碧山が4場所ぶりの勝ち越しを9日目で決めた。
巨漢同士の一番で、千代大龍を立ち合いから圧倒し、「久しぶりの勝ち越しで気持ちが楽になった」とほっとした様子。
先場所は7日目から9連敗するなど4勝11敗。勝ち星を意識し過ぎたという。
今場所は「思い切り当たって稽古場みたいに前に出ればいいと思って」。
無観客となり、稽古場で強い力士が有利とみる声があったが、それを実証する好調ぶりだ。

千代丸

大相撲春場所を高熱のため8日目の15日から休場した西前頭15枚目の千代丸(28)=九重部屋=は16日も熱が下がらず、PCR検査(遺伝子検査)を受けることになった。
日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)によると、15日朝の検温では39・7度で、16日朝に40度に上がったという。
師匠の九重親方(元大関・千代大海)から「熱が続いているので、PCR検査を受けさせる。体は元気。胸のレントゲンも異常なかった。病院では蜂窩織炎の疑いが強いと言われている」と説明があったという。
千代丸は現在、隔離されている。
協会は今場所、各部屋に起床時と就寝前の1日2回、検温するよう通達。
力士は起床時の検温で37・5度以上が2日続くと休場させることにしている。
また、協会員から一人でも感染者が出れば、春場所を中止にする方針を示している。

大相撲春場所

新型コロナウイルスの影響により、史上初の無観客開催となった大相撲春場所。
2日目、立浪部屋の序二段力士が40度の発熱で休場し、関係者はいきなり大騒ぎとなった。
立浪親方(元小結・旭豊)の報告を受けた鏡山危機管理部長(元関脇・多賀竜)は「ホテルに隔離」を指示。
インフルエンザ検査は陰性で翌日は36.7度に下がったという。
「場所前の理事会で『感染者が出た時点で中止』と決まっただけに、各部屋は相当ピリピリしている。
37.5度以上の熱が2日続いたらPCR検査となり、感染者を出した部屋の親方は中止の責任を問われかねないから当然でしょう」
報道陣はシャットアウトの状況で「立浪親方への直接取材もできない」という。
「今場所は発熱など体調不良の場合、診断書なしで休場可能となった。立浪部屋の件も当初は発表がなく、休場した力士についてメディアから協会に問い合わせて初めて、『40度以上の熱』だと発覚しました」
会場のエディオンアリーナ大阪も厳戒態勢だ。
力士はタクシーや自家用車でやってきて、裏口で消毒液を手にかけられて中に入っていく。
本誌記者も2日目に館内に入り取材したが、力士たちとは別の東口の受付では37.5度以上の熱がないか検温がある。
チェックが終わると、「検温済」の下げ札を受け取って中に入り、決められた通路を通って3階の記者用の椅子席へ向かう。
館内はピーンと空気が張り詰め、呼び出しや行司の声だけが響く。
会話どころか、咳払いも憚られる雰囲気のなか、炎鵬(前頭4)が逆転勝ちし、照強(前頭11)が仕切りで大量の塩をまく──普段なら大歓声の場面だが、当然ながら水を打ったような静けさのままだ。
館内の至るところに「関係者以外立ち入り禁止」の張り紙があり、親方衆とメディアの動線は全く異なる。
「各社、東西の通路に1人の記者を配すだけ。ミックスゾーンで力士と2mの距離を置いての取材になるが、お互いにマスク越しで声がよく聞こえない。これをスルーする遠藤(小結)のような力士もいる。審判部など各部署への取材は代表1社のみ。打ち出し後の理事長談話も電話による代表取材で、その内容が記者クラブに伝えられる。すべてのコメントが同じで、どの社の記事も似てしまう……」

10日目の見どころ

大相撲春場所は10日目。
幕内でただ1人全勝の横綱 白鵬は平幕の阿武咲の挑戦を受けます。
観客を入れずに行われている春場所は休場明けの白鵬がただ1人全勝を守っています。
白鵬は17日、前頭5枚目の阿武咲の挑戦を受けます。
白鵬は過去の2回の対戦でいずれも勝っていて、日に日に状態を上げる中、左の上手を取って自分の形になれば断然優位です。
阿武咲は、まずは鋭く踏み込んで、得意の突き押しで前に出て横綱を慌てさせたいところです。
大関昇進がかかる関脇 朝乃山は2敗を守って、17日は前頭4枚目の炎鵬と対戦します。
朝乃山は先場所の初対戦で敗れていますが、動きの速い相手にまわしを取って力強く前に出ることができれば優位な展開に持ち込めます。
今場所、ここまで3勝6敗と苦しい炎鵬は、まずはつかまらないよう立ち合いで工夫し、動き回って勝機を探りたいところです。
休場明けの横綱 鶴竜は勝ち越しをかけて平幕の竜電と結びの一番で対戦します。
平幕で1敗の2人は、隆の勝が宝富士と、碧山が志摩ノ海と、それぞれ対戦します。

ミックスゾーン

2メートル先に立つ力士の人間性が垣間見える瞬間がある。
春場所の取材は通路を仕切った「ミックスゾーン」と呼ばれる方式。
新型コロナウイルス対策のため、支度部屋でまげを直す間に質問を受ける通常の方式を避け、力士と取材陣の間を柵で隔てて、距離を置いて言葉を交わす。
場所の半ばを過ぎて力士も慣れてきたのか、異例の方式でも人柄を感じる瞬間は多い。
高安はこれまで、支度部屋の取材では負けた後にはほとんど言葉を発しなかった。
険しい表情で悔しさを押し殺すのが常だった。
だが今場所はミックスゾーンで、負けた後も足を止めた。
休場する前の3日目、白鵬に敗れた後、「ちょっと後手になった。横綱のペースでしたね」。珍しい敗戦の弁が悔しさを際立たせた。
支度部屋を出て帰る際に報道陣が声をかけるシステム。
支度部屋での取材は風呂上がりがほとんどだが、ミックスゾーンでは着替えてから報道陣に向かい合う。
服を着ると土俵での高ぶりが薄れ、取組を落ち着いて振り返る余裕が生まれるのかもしれない。
ほとんどの力士は呼び掛けられるまでは素通りしようとする。
だが4日目の琴奨菊は柵の前で自ら足を止め、「(取材はなしで)オーケー?」と確認してから帰路についた。
普段から丁寧に報道陣に答える人柄は方式がどうであれ変わらない。
同日の千代大龍も明るい人柄がそのまま表れていた。
取組で痛めた左足を引きずってゆっくりと歩きながら「もう治りました。見てください。ちゃんと歩いてる」。
心配する報道陣を和ませながらけむに巻き、翌日も立ち合いで強烈な踏み込みを見せた。
一方で呼び掛けに立ち止まらない力士もいる。
普段から質問にほとんど口を開かない記者泣かせの遠藤。
「関取、お願いします」という声にも目線すら向けず悠然と歩き去る。
「土俵の上がすべて」というメッセージなのか。
9日目までコメントはゼロ。
非日常の場所でも普段通りの自分を貫く精神力があるとも言えそうだ。

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春場所 9日目

白鵬

休場明けの白鵬は、難なく49度目の全勝ターン。
阿炎が喉輪攻めをしてきた右腕をうまく取って仕留め、「体が非常に動いている。阿炎関も立ち合いが速かったし、手の伸びも良かった」。
余裕たっぷりに相手も褒めた。
取りこぼさずに後半戦へ。
「今場所は一番一番と心掛けている。それができたのかな。残り1週間もまた一番一番」と上機嫌に言った。

貴景勝

貴景勝が北勝富士との激しい一番を制した。
まともに引く場面もあったが、左からいなして相手を崩すと、勝機を逃さずに押し出した。
「向こうも気持ちで取るタイプ。ちょっとしたことで白黒が変わる」と振り返った。
ただ一人の大関として臨む今場所は3敗で折り返し。
「実力が足りないが、それは場所後に見詰め直す。今はあしたの相手ことで頭がいっぱい」と9日目の豊山戦に目を向けた。

朝乃山

大関昇進を狙う朝乃山が2敗目を喫した。
同学年の豊山に右差しを封じられ、最後はすくい投げで転がされた。
よほど悔しかったのだろう。帰り際は険しい表情で、報道陣の問い掛けには応じなかった。
大関昇進の目安とされる直近3場所計33勝には12勝が必要。横綱、大関戦が残る今後を考えれば痛い黒星となった。

豊山

豊山がライバル意識をむき出しにした。
同じ26歳の朝乃山は学生時代から意識してきた存在。
大関昇進が懸かる相手を土俵に転がし、「気持ちよかった。時の人だから」。
支度部屋に戻ると、思わずガッツポーズが出た。
突いて距離を取り、左からはおっつけも繰り出した。
「右を使わせないように。ずっと練っていた」。得意の形になれなかった朝乃山がたまらず引いたところを逃さずに攻め、最後は左からすくって仕留めた。
ともに三段目付け出しで2016年春場所デビュー。
新十両、新入幕と先に昇進したが、左肘や左足首のけがなどで失速。
朝乃山が初優勝を遂げた昨年夏場所では自身は十両だった。「昨年5月から、こうやって取ることをずっと考えていた。苦い思い出も少しは報われたのかな」。
2年ぶりの対戦に燃えるものがあった。
先場所で11勝。
今場所は三役昇進を目標に掲げながら黒星先行の苦しい状況。
連敗を4で止め、「これをきっかけにしなきゃいけない」。
好敵手から挙げた3勝目で、気分はぐっと上がった。

炎鵬

立ち合いで大きく左に飛ぶなど、阿武咲に動き勝つ。
「立ち合いはきょうの朝に決めた。一日一番、自分のできることをやらなければ」

隆の勝

実力者の妙義龍を破り、自己最速での勝ち越しに王手。
「自信になる。この調子で白星を重ねていければ」と意欲十分。

栃煌山

2017年九州場所以来の初日から8連敗。
「徐々に良くなってきている。一番一番しっかり勝てるようにやっていきたい」と前を向く。

千代丸

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため無観客で開催している大相撲春場所8日目の15日、西前頭15枚目の千代丸(28)=本名木下一樹、鹿児島県出身、九重部屋=が発熱で休場した。
日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)によると、14日夕に38・6度の熱があり、15日朝には39・7度まで上がったという。
鏡山部長は師匠の九重親方(元大関千代大海)に対し、千代丸を病院で受診させ、大阪市東住吉区の部屋宿舎では他の力士らから隔離するよう指示した。
相撲協会は力士ら協会員に新型コロナウイルスの感染者が出た場合、即座に今場所を中止する方針。

琴ノ若

新入幕で6勝目。
「あまり緊張せずに思い切って取れている。勝ち越すまでは星数は意識しないようにしたい」と引き締まった表情で。

9日目の見どころ

大相撲春場所は9日目、16日から後半戦です。
初日からただ1人8連勝で勝ち越しを決めた横綱 白鵬は、平幕の竜電と対戦します。
観客を入れずに行われている大相撲春場所は、休場明けの横綱 白鵬が日ごとに調子を上げ、ただ1人初日から8連勝と勝ち越しを決めました。
白鵬は16日、前頭5枚目の竜電と対戦します。
過去の対戦は2回でいずれも白鵬が勝っています。
ともに四つ相撲が得意ですが白鵬が左の上手を取れば優位は揺るぎません。
竜電としては、白鵬に上手を許さず先にまわしを取って勝機を見いだしたいところです。
大関昇進がかかる関脇・朝乃山は15日黒星を喫し、2敗となりました。
16日は同じ関脇の正代との対戦です。
過去の対戦成績は、朝乃山が2勝3敗ときっ抗していて、ここ2場所では正代が続けて勝っています。
2人は右の相四つで、連敗は避けたい朝乃山としては、立ち合いから圧力をかけて得意の左上手を取りたいところです。
正代としては、相手に上手を取らせず距離を取りながら前に出る相撲を展開したいところです。
このほか1敗で追う隆の勝は玉鷲と、同じく1敗の碧山は、千代大龍とそれぞれ対戦します。

張本勲氏

野球評論家の張本勲氏が15日、TBS系「サンデーモーニング」で、無観客で開催されている大相撲に言及。
懸賞金が出ていることに「文句いいたいのは賞金なんか出さないほうがいい」と持論を述べた。
優勝争いについて解説した後、新型コロナウイルスの感染拡大による無観客での雰囲気に「砂漠のなかでやっているみたい。ちょっと違和感ありましたから幕でも張ってくれたら良かったけど」と感想。
そして懸賞金について自ら話題を切り出し、「今の時期、賞金、お金のやり取りしちゃダメよ。企業のPRのために、関係者が土俵のまわり回っちゃだめよ。反感を買いますよ」とした。
「幕内の上位は力士は給料高いから、ひと場所くらい賞金なくてもいいんですよ。ましてや協会はばく大な貯蓄があるんだから」と張本氏。
進行役の関口宏が「私はそこまでよく分かりませんが…」と次の話題に移ろうしたが、「まだ終わってないから話は。最後まで聞きなさいよ。本当は喝を入れたいんですよ。厳正粛々、最後までやってもらいたい」ともの申した。
関口宏は「張さんの意見として聞いておきます」と語り、次の話題へ切り替えた。

千代鳳

大相撲春場所8日目の15日、西前頭15枚目の千代丸(28=九重)が発熱のため休場した。
日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)によると、千代丸は14日夜に38度6分の熱を出し、この日朝に39度7分の高熱を出したという。
午前中にインフルエンザ検査を受けたが、16日にも病院に行き検査を受けるとした。
十両以上の休場者は4人目だが、発熱による休場は初となった。
力士らは今場所、朝と夜の検温が義務づけられており、37度5分以上の発熱が2日続くと原則的に休場となっている。
しかし朝の検温を基準としているため、千代丸は該当しないとの認識を示した。
弟で十両の千代鳳は「昨日は元気だった。今朝は『体はすごく元気だけど熱がある』と言っていた。
ちょっと休んだらケロッと土俵に立つと思う」と話した。
また同部長は、同7日目の14日に38度ほどの熱を出して休場した幕下以下の力士が、平熱に下がったことも明かした。
相撲協会は力士ら協会員に新型コロナウイルスの感染者が出た場合、即座に今場所を中止する方針を示している。

大相撲春場所

まるで、かつてのサイレント映画でも見ているよう。
新型コロナウイルス対策のため“無観客開催”となった大相撲春場所が、3月8日から大阪市のエディオンアリーナ大阪で始まった。
大相撲観戦といえば、着飾ってマス席に陣取り、飲んで食って歓声を上げ、拍手を送る、というのが当たり前の光景だ。
しかし、それらがすべてなくなったのだから、まさに異様としか言いようがない。
「初日の大阪の朝はあいにくの雨で、ただでさえ人通りが少なかったのですが、正面玄関の入り口は固く閉ざされたまま。華やかな力士ののぼりも、にぎやかな寄せ太鼓もなく、事情を知らない人が表を通りかかっても、中で何が行われているか分からなかったんじゃないでしょうか。力士たちも裏口からこっそり入場し、全員マスク姿。あれでは、誰が誰だか分かりません。『そんなにまでして開催しなければいけなかったのか』とクビをひねる関係者もいました」
力士たちにとっても戸惑いの連続だった。
ファンの熱気や歓声、「ヨイショッ」という掛け声もないまま横綱土俵入りを行った鶴竜は、苦笑しきりだ。
「ここで拍手が来るかなと思ったところで掛け声もなく、(所作を)間違っているかと思った。こんな感覚の土俵入りは初めてです」
この“沈黙禍”は、人気者ほど大きかった。
いつも館内が割れんばかりの拍手や歓声に背中を押されて土俵に上がる炎鵬は、この心強い味方がないのに戸惑った1人で、初日、御嶽海に全くいいところなく敗れて黒星スタート。
「闘争心というか、アドレナリンが出なかったですね。何のために闘っているか、答えが見つけられなかった」
そう言って肩を落としていた。
関西出身で、いつもの春場所なら大声援が送られる大関の貴景勝も大きな違和感を抱いたようで、神妙な面持ちだった。
「あらためて歓声のありがたさが分かった。お客さんも大相撲を作ってくれている」
これでは、なかなか番狂わせも起こらない。
先場所、幕尻優勝をした徳勝龍も初日は完敗。八角理事長は協会あいさつで、次のような誓いを立てた。
「世界中に勇気や感動を与え、世の中に平安を呼び戻すことができるように努力する」
果たして、こんな状態でそれが達成できるのか。力士の反応を見る限り、簡単なことではなさそうだ。

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春場所 中日

白鵬

横綱白鵬(35=宮城野)が、平幕の御嶽海との全勝対決を制して単独トップに立った。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、史上初の無観客開催となった今場所。
さらには現役続行の最大のモチベーションになっている東京五輪も通常開催が厳しくなっている中、休場明けながら気を吐いている。
土俵内外で異常事態が起こっている今こそ、横綱の責任を果たす。
綱の重みを見せた。
左で張って出た白鵬は右手で御嶽海の前みつを探りつつ、相手の左腕の動きを封じながら前へ。
何とかしようともがかれたが、構わずに出続けて完勝。
先場所の右かかと負傷による休場明けながら、好調な相手を下して単独トップに立った。
「白星は薬と昔から言われている。一番一番です。今日は7日目が終わったということ」。
負けても座布団は舞わないが、無観客場所でもきっちりと無敗を守った。
4カ月後に迫った祭典が最大のモチベーションだ。
18年に死去した父ムンフバトさんは、レスリング選手として64年の東京五輪に出場。
それだけに「父親と同じ景色を見たい」と青写真を描く。
さらには「オリンピックが終わったら絶対に目標を失うのが見えている」とまで明言。
開会式での横綱土俵入りも夢見るなど、東京五輪に並々ならぬ思いを持ち続けている。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、東京五輪の通常開催が危機的状況に。
さらに今場所は無観客とあって、気持ちを奮い立たせるのが難しい。
それでも「今はやることをやるだけ。やっていくうちにいい流れになってくると思う。世界が喜ぶ大きな大会。今はこういう時期だけどみんなが待っていますから」と自分に言い聞かせるように言った。
横綱としての責任を、これまでも果たしてきた。
野球賭博問題でNHKの大相撲中継がなかった10年名古屋場所や、八百長問題で通常開催できなかった11年技量審査場所、元横綱日馬富士の暴行問題で揺れた17年九州場所など。
異例の場所を優勝で締めてきた。
だからこそ「こういう場所こそ引っ張っていくんだという気持ち」と自覚を持つ。
土俵の上から横綱の威厳を世の中に発信し続ける。

鶴竜

鶴竜は炎鵬を難なく下し連敗を免れた。
身長が18センチ低い相手。
立ち合いで突くと、距離を取って攻め、最後もよく見て押し倒した。
「中に入れないようにした。とにかく油断しないように」
6日目に敗れ早くも2敗目を喫していた。
しかし、「しっかり切り替えていくしかない」と気持ちを入れ直し、嫌な流れを断ち切った。

貴景勝

貴景勝が徳勝龍の挑戦をはね返した。
もろ手で当たって上体を起こすと、タイミングの良い突き落とし。
「しっかり準備していった。あすも変わらず気持ちをつくり直していきたい」と淡々と話した。
先場所は千秋楽で徳勝龍に敗れ、目の前で優勝を決められ、「やっぱり悔しかった」。
冷静な取り口で雪辱を果たした。
これで白星が先行。
「無観客の中でも不動心で臨むことが本当の強さ。感情に流されているようでは駄目」と自分に言い聞かせるように言った。

朝乃山

朝乃山が劣勢からの対応に進境を見せた。
相手は、うまさと柔らかさに手を焼いてきた遠藤。
4場所ぶりに勝ち星を奪い、6日目に土がついたことも引きずらなかった。
「体がよく動いてくれた」と納得の口ぶりだった。
これまでと同じように、もろ差しを許す苦しい展開。
しかし、ここからが違った。
胸を合わせて前進。
しっかり圧力を伝え、その反動を利用するように小手に振って転がした。
「勢いのままいったと思うが、攻めようという気持ちがああなった。気持ちで勝った」と藤島審判長(元大関武双山)。
安易な巻き替えなど、雑な攻めを封印し、「またあしたからいい相撲が取れるのではないか」。
場所後の大関昇進に期待が膨らむ取り口だった。
大願を果たすためにも、地位にふさわしい安定した成績を残すためにも、持ち味の右四つになれない形から立て直すすべの習得が不可欠だろう。
課題克服に向け、確かな一歩を踏み出した。
「先のことは考えないで一日一番頑張りたい」と朝乃山。
気の緩みはない。

大栄翔

豊山を押し出して「終始攻められたのでよかった」と自賛。
3連敗後の4連勝には「ここからしっかりやっていきたい」。

御嶽海

大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)7日目の14日、上松町出身で西前頭3枚目の御嶽海(出羽海部屋)は、東横綱・白鵬(宮城野部屋)に押し出しで敗れた。
結びの一番での無敗対決を落とし、今場所初黒星を喫した。
中日8日目の15日も結びの一番で、西横綱・鶴竜(陸奥部屋)に挑む。
横綱が放った厳しい左の張り差しに、初日から6連勝と好調の御嶽海の出足が止まった。
立ち合い右頬に張り手を受けた御嶽海は、あっけなく左四つを許した。
もろ差しを狙うも左腕を封じられてかなわない。
巻き替えで重心が浮き、左に回り込む動きが相手を呼び込み、残り腰なく一方的に寄り切られた。
勝ちっ放しの白鵬を1敗で御嶽海、朝乃山ら5人が追う。
今場所2敗の鶴竜との対戦成績は御嶽海の6勝7敗で、4度対戦があった昨年は2勝2敗の五分だ。
先場所は御嶽海の不戦勝だった。

炎鵬

横綱初挑戦は鶴竜に完敗。
「自分の弱さを痛感している。横綱と戦う力はまだまだ自分にはない」

隆の勝

6勝目。
「右を差して攻める形が良くなった。大関との稽古で何度か押し込めたのが、自信になっている」と手応え十分。

栃ノ心

静寂に包まれた館内で、取組が行われている。心の持ちようは力士それぞれだ。
小兵の石浦は「あまり周りを見ないようにしている」と花道を通る時や土俵に上がる時に周囲を見渡さない。
いつもなら約7000人はいる観客が0。
目に入るのは審判、呼び出し、行司、出番前の力士ら数人のみ。
「1人1人の顔が印象に残ってしまって気になる」。
さらに「記者の方も…」と、2階席の一部にいる報道陣も気になるという。
無音に敏感になる力士も多い。
三役復帰を目指す栃ノ心は「お客さんがいないと不安になる。本当に静かで逆に緊張する」と静けさが重圧になるという。
一方で「誰も見てないから緊張しない」と魁聖。しかし声援がないからこそ「気合が入りにくい。いい緊張感が出ない」と正直だ。
錦木は「シャッター音が気になる」。
いつもなら声援にかき消されるはずの、報道陣のカメラのシャッター音に戸惑う時があるという。
「時間いっぱいになったらいつも気合が入りすぎて頭が真っ白になる。だからいつもと変わらない」と言うのは、十両上位からの幕内復帰を目指す照ノ富士。
史上初の無観客開催に、それぞれが経験したことのない心理状態で臨んでいる。

琴ノ若

重い魁聖を寄り切って5勝目。
もろ手で突く立ち合いを見せ「自分の距離感で取りたかった。体が動いてくれている」と納得顔。

実力場所

新型コロナウィルスの感染拡大を受け、無観客ながら開催となった大相撲春場所が今のところ、無事に折り返しを迎えようとしている。
1人でも感染者が出たら場所は打ち切りとなるだけに、力士は1日2回の検温で37度5分が2日続いたら理由を問わず休場、場所の行き帰りは公共交通機関を使わず自家用車やタクシーなどを利用して費用は全額協会持ち、会場入り後の外出は禁止など、厳戒態勢が敷かれている。
史上初の無観客場所では横綱が平幕力士に敗れるようなことが起きても当然、大歓声や拍手はなし。
座布団も飛ばず何とも味気ない。
普段の場所なら勝てば大喝采、負ければ大きなため息が館内にこだまする炎鵬は初日に敗れ「何のために戦っているのか、今日は見つけられなかった。どれだけ声援に力をいただいているのかを感じた」と違和感を覚えずにはいられなかった。
3日目の豊山戦は激しい突っ張り合いの後、近年の相撲では珍しい手四つの体勢となり、互いに相手の出方をうかがう場面も。
本来であれば、ヒートアップした館内のムードが日本人特有の判官びいきとも相まって99キロの小兵を後押しし、相手を“完全アウエー”の空気に飲み込んでいたかもしれない。
「何も閃かなかった」という炎鵬はいいところなく1分を超える熱戦の末、最後は押し倒されてしまった。
大量の塩を撒き、館内を盛り上げて自身の気合いを高める照強も「声援を力に変えようと思っても声援がないから」と序盤は戸惑いを隠せなかった。
土俵上の力士と観客が一体となって醸し出す独特な雰囲気は、時に番狂わせも演出するが今場所はそれがなく取組は淡々と進行していく。
拍手や声援のない相撲はまるで稽古場のようだ。
「あまり緊張しない」という言葉も多くの力士から聞こえてくる。
巡業の稽古などでは10連勝以上することも珍しくない碧山は、初日から6連勝とここ最近にない好調ぶりで「今場所は集中できている。稽古場みたい」と話すのがあたかも象徴的。
以前から稽古場の強さには定評がある男の面目躍如だ。そういう意味では、無観客場所は現状の力量が掛け値なしに如実に現れる場所なのかもしれない。

中日8日目の見どころ

大相撲春場所は、中日8日目です。
初日からただ1人7連勝の横綱 白鵬は阿炎と対戦します。
観客を入れずに行われている春場所は、休場明けの横綱 白鵬が危なげない相撲を続けています。
14日は同じく勝ちっぱなしだった平幕の御嶽海に勝って、ただ1人初日から7連勝と異例の場所を引っ張っています。
白鵬は15日、三役経験のある阿炎との対戦です。
過去の対戦成績は不戦敗を除くと白鵬の2勝1敗で、まわしを引いて胸を合わせる形を作れば白鵬が圧倒的に優位です。
阿炎としては、長い腕を生かした突っ張りで徹底して相手を突き放し、勝機を探りたいところです。
1敗で追う御嶽海は、横綱 鶴竜との対戦です。
過去の対戦成績は、御嶽海が6勝7敗ときっ抗しています。
御嶽海は、今場所、重く鋭い立ち合いから一気に前に出る圧力が抜群で、相手を引かせる展開に持ち込めば十分に勝機があります。
すでに2敗の鶴竜としても難敵を退けて勢いに乗りたいところで、低い姿勢を保って前まわしを引くなど有利な形を作って攻めていく必要があります。
一方、大関昇進を目指す関脇 朝乃山もここまで1敗で、15日は学生時代からのライバル、豊山と対戦します。豊山も重い突き押しで力をつけているだけに、朝乃山としては、立ち合いで当たり負けせず相手に圧力をかけてから得意の四つ相撲に持ち込みたいところです。

序ノ口力士が発熱で休場

大相撲春場所7日目の14日、序ノ口力士1人が発熱のため休場した。
日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)によると、13日の昼から夕方にかけて症状が表れ、病院で「胃腸風邪」と診断を受けた。
14日朝も熱が下がらなかったという。

タクシーが力士ら取り合う熱戦

「力士待ち」のタクシーが並ぶ光景が、会場のエディオンアリーナ大阪(大阪市)周辺で連日見られる。
新型コロナウイルスの感染拡大で初めて無観客で行われている大相撲春場所は、土俵外でも異例の事態が起きている。
力士たちの出入り口になる会場の裏口付近は、本来ならファンでにぎわう場所だが、今場所では力士との接触が禁止されているため、人影はまばらだ。
その代わりに空車のタクシーが何台も巡回したり、駐車したり。
混み合うと、警備員が移動を促す一幕もあった。
待機していたタクシーの男性運転手は「お相撲さん待ちです。コロナの影響で外出を控える人が多いが、こっち(会場周辺)は需要があるので」と明かす。
あるタクシー会社は相撲部屋に営業をかけていた。
大相撲の力士は番付によって移動手段が決められており、タクシー利用は「関取」と呼ばれる十両以上だけ。
幕内以上は運転手付きの車が認められ、大関以上は東京・両国国技館では地下駐車場に乗り入れることができる。
幕下以下の力士は電車やバスなどを利用するのだが、日本相撲協会は今場所、コロナウイルスへの感染予防のため、特例で全力士の会場出入りの際の移動手段をタクシーか自家用車に限定した。
通常は幕下以下の力士は公共交通機関の交通費が支払われるが、今場所はタクシー料金も全額を協会が負担する。
力士は約700人おり、関係者も含めて多数がタクシーを利用している。
初日に序ノ口デビューを果たした煌(きらめき)は所属の朝日山部屋の宿舎が奈良県橿原市にあり、「35分くらいかけて来た。(片道で)2万円かかった」と説明する。
車に乗ることに恐縮して「何か変な感じ」と漏らす力士もいる。
もっとも、タクシー会社も通常の場所よりもうかっているわけではない。
観客がいないからだ。
土俵の外ではタクシーが力士らを取り合う戦いが繰り広げられている。

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春場所 7日目

白鵬

豊山を一方的に寄り切り、「前に出られているし、流れも良い」。
7日目の御嶽海との全勝対決にも「まあ、一日一番ですね」と泰然。

鶴竜

初顔の徳勝龍に不覚。
左四つで完敗し「自分から組みにいったし、想定していたけど、あれよあれよという感じだった」と苦笑い。

貴景勝

貴景勝は炎鵬をもぐり込ませず、よく見て突き出した。
得意とする距離をしっかりと保ち、「そうすれば、勝つ確率が上がってくる。一生懸命にやった」と振り返った。
3日ぶりに勝ち名乗りを受け、星は五分に。
「相手のことを考えるより、自分がきちっとした相撲を取っていくということ。きのうも、おとといも一生懸命やった結果。負けたら負けたで、自分が納得すればいい」と落ち着いた口調で言った。

朝乃山

新型コロナウイルスの感染拡大で史上初の無観客開催となった大相撲春場所は13日、大阪・エディオンアリーナ大阪で6日目が行われ、大関獲りに挑む関脇・朝乃山は難敵・御嶽海との全勝対決に寄り切りで敗れて初黒星を喫した。
全勝は白鵬、御嶽海、碧山の3人となった。
7日目は白鵬は御嶽海との全勝対決に臨み、朝乃山は遠藤と対戦する。

大栄翔

3連敗から巻き返し、星を五分に戻す。
「良くなってきている。しっかりここからです」と気持ちを新たに。

徳勝龍

初場所で優勝した平幕・徳勝龍が横綱・鶴竜を寄り切り、初めて金星をつかんだ。
15年夏場所の西前頭4枚目を更新する西前頭2枚目の自己最高位で臨む今場所は初日から5連敗。
ようやく出た初日は、年6場所制以降にデビューした力士として史上3位のスロー初金星となった。
全勝は横綱・白鵬、平幕の御嶽海、碧山の3人となった。
横綱を寄り切り、徳勝龍は「ふう~っ」と大きく息を吐いた。
無観客開催のため座布団シャワーも歓声も拍手もない。
淡々と勝ち名乗りを受ける土俵は静かだった。
喜びをのぞかせたのはテレビのインタビュー。
「気合を入れて行くだけでした」などと冷静に答えながら、目を潤ませた。
立ち合いで得意の左を差し、押し込んだ。
相手が負けじと圧力を強めるところをタイミング良く左の下手投げで体勢を入れ替え、一気に勝負を決めた。
逆転の連続だった初場所終盤をほうふつさせた一番。
「左を差せたので思い切りやろうと。(内容は)あまり覚えてないです」。
33歳6カ月の初金星は、年6場所制となった58年以降に初土俵を踏んだ力士では3番目の年長記録となった。
金星よりも初日が出たことを喜ぶ言葉に実感がこもった。
「長かったなあという感じ」。
奈良出身で春場所は準ご当所。
先月22日には近大時代の恩師でプロへの道を開いてくれた伊東勝人監督のお別れの会に出席。
翌23日は近大の後輩と合同稽古で汗を流し、午後に奈良市内で臨んだパレードには約1万人が駆けつけていた。
発奮材料は豊富でも、5年ぶりに更新した自己最高位の西前頭2枚目で初日から5連敗。
明るい性格だが、前日のミックスゾーンでは「また明日」と言葉少なだった。
この日は大ファンであるプロ野球阪神に関する話題で、鳥谷のロッテ移籍について水を向けられ「タテジマはタテジマなので違和感ない。背番号00も格好いい」と笑みを浮かべた。
本領発揮の準備は整ったようだ。
八角理事長(元横綱・北勝海)徳勝龍は左が入って力が出せたんじゃないかな。
鶴竜は上手を取って、頭をつけるまでもないと思ったところを振られた感じだね。

御嶽海

御嶽海が意地を見せた。
朝乃山の右差しを封じて2本差すと休まず下から攻め、「上手は取られたが、我慢して前に出られたのはよかった。きょうの一番は大きい」。
大関昇進を目指す相手に土をつけ、手応え十分に振り返った。
三役の常連も、この2場所は平幕に番付を下げた。
それだけに朝乃山に対しては「いろんな思いがあるし、意識せざるを得ない」と正直に言う。
胸のすくような内容で難敵を破り、7日目は白鵬との全勝対決。
「このまま乗っていけたら」と気をよくしていた。

豪栄道

元関脇・寺尾こと錣山親方が、本場所の見どころや話題の力士について分析する隔月連載。
新型コロナウイルスの影響により、無観客で開催されることになった春場所(3月場所)についての率直な思いを語ってもらうとともに、異例な状況のなかで行なわれる場所での展望を分析してもらった。
3月8日から、大相撲春場所が始まりました。
その直前、世界的規模で蔓延している新型コロナウイルスの影響を重く受け止め、日本相撲協会は春場所の15日間を、無観客で開催することを決定しました。
大阪で開催される一年に一度の春場所。
観戦に行く予定だった方々、全国の大相撲ファンの方々には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
その苦渋の決断のなか、力士たちは土俵上で奮闘。
慣れない環境に苦慮している部分もあると思うのですが、これまで稽古してきたことを糧にして、誰もががんばっています。
ファンのみなさんには、その姿を、テレビを通して見ていただければと思います。
そして、このような世界的な困難に直面し、気分が沈みがちになることも多いかと存じますが、力士たちの激闘を見ていただいて、みなさんがコロナウイルスのことを忘れる時間が少しでもあったらいいな、と思っています。
しかしながら、相撲協会の決定事項としては、力士を含む協会員の中から1人でも感染者が出た場合、場所の途中であっても、開催は中止にする、という状況下にあります。
その分、我々親方衆をはじめ、力士たちは毎日、細心の注意を払って生活しています。
無論、20数名の力士を抱える錣山部屋の師匠である私には、大きな責任があります。
それだけ多くの親御さんから、子どもである力士たちを預かっているわけですからね。
おかけで、誰かが感染被害に遭ってしまわないか、日々心配でなりませんし、私自身はその恐怖感でいっぱいです。
一日中、新型コロナウイルス関連のニュースをチェックして、新しい情報を得ることを心がけているため、ここ数日は、夢の中でもそれらのニュースに振り回されているほどです。
私だけでなく、各部屋の師匠も、不安でたまらないと思います。
とにかく今は、全力士が何事もなく、15日間の相撲を取り切ることを祈るのみです。
さて、この春場所の初日は、白鵬、鶴竜の両横綱に、大関・貴景勝の上位陣がそろって白星。
幸先のいいスタートを切りました。
場所前に行なわれた二所ノ関一門の連合稽古の際には、貴景勝は(初日の相手となる元大関の)高安とは分が悪い印象があったのですが、本場所の取組では、貴景勝の集中力が違いましたね。
押し出しで圧勝。
その強さには、驚かされました。
逆に、初日の相撲で少し硬さが見られたのは、関脇・朝乃山です。
昨年の九州場所(11月場所)で、小結で11勝。
先場所の初場所(1月場所)では、関脇で10勝を挙げて「大関候補」に名乗りを上げた、ということが影響しているかもしれませんね。
ともあれ、大関昇進の基準は「三役で直近3場所33勝」ですから、朝乃山は今場所で12勝すれば、昇進への期待が膨らみます。
硬さが見られた初日も、隠岐の海に何とか勝って、2日目も徳勝龍を下して2連勝。
先の初場所後には、長らく大関を務めてきた豪栄道が引退し、大関は現在、貴景勝ひとりということを考えれば、昇進への追い風は吹いている、と言えるのではないでしょうか。
注目力士と言えば、関脇の正代。
先場所では、千秋楽まで優勝争いに加わり、13勝を挙げて”準優勝”という結果を残しました。
その勢いは本物で、今場所でも要チェックの存在です。
そもそも正代は、東農大2年の時に学生横綱に輝いた実力者。
4年時にビッグタイトルを獲れなかったため、角界入り後は付け出し資格を得られず、前相撲からのスタートだったものの、柔らかい体から右四つで寄っていく相撲は、当時から光っていました。
そうして、順調に出世して、初土俵から11場所で新入幕(2016年初場所)。
その翌年の初場所では三役昇進を果たしています。
ところが、どういうわけか、ここ1、2年ほどはその実力が発揮できておらず、やや低迷。
前頭の中位をうろついていました。
それが、先場所あたりから、正代本来の力強い立ち合いがようやく見られるようになり、彼が番付を駆け上がってきた頃のような、速い攻めの相撲が戻ってきました。
初日の徳勝龍戦でも、そうしたいい面が出ていましたから、今場所も大いに暴れてほしいものです。
若手で気になる存在を挙げるなら、今場所新入幕を果たした22歳の琴ノ若です。
初日を見る限りでは、新入幕というプレッシャーを感じさせず、のびのびとした相撲を取っていると思います。
父親は元関脇の琴ノ若(現・佐渡ヶ嶽親方)で、祖父が元横綱の琴櫻という、相撲界の”サラブレッド”。
当初は、攻めが遅い印象がありましたが、最近はよく前に出るようになってきて、体に重さが出たというか、体に力がついてきたように思います。
私も、父親が自分の部屋の師匠(井筒親方=元関脇・鶴ヶ嶺)で、兄ふたりも力士だったため、周囲からあれやこれやと比較されるなど、琴ノ若の境遇はよくわかっているつもりです。
これからも、いろいろとつらいことがあるかもしれないけど、外野の声など気にせず、自分の相撲を精一杯取っていってほしいと思います。
ところで、先にも触れましたが、6年近く大関を務めてきた豪栄道が、初場所を最後に土俵から去りました。
カド番だった初場所は、5勝10敗と負け越しましたが、この春場所で、関脇で10勝を挙げれば、大関に復帰することができました。
でも、本人はだいぶ前から「大関から落ちたら、引退」と心に決めていたようです。
そのため、負け越しが決まったあとも、千秋楽まで全力で相撲を取って、引退を表明しました。
誰もが認める実力者だっただけに、33歳での引退は残念でなりません。
一方で、豪栄道らしい、潔さも感じました。
親方として、今後どんな力士を育てていくのか、興味深いですし、楽しみでもあります。
錣山(しころやま)親方元関脇・寺尾。
1963年2月2日生まれ。
鹿児島県出身。
現役時代は得意の突っ張りなどで活躍。
相撲界屈指の甘いマスクと引き締まった筋肉質の体つきで、女性ファンからの人気も高かった。
2002年9月場所限りで引退。
引退後は年寄・錣山を襲名し、井筒部屋の部屋付き親方を経て、2004年1月に錣山部屋を創設した。
現在は後進の育成に日々力を注いでいる。

大相撲春場所7日目

大相撲春場所は7日目、ともに初日から6連勝としている横綱・白鵬と平幕の御嶽海が結びの一番で対戦します。
観客を入れずに行われている春場所は13日、平幕の御嶽海が大関昇進がかかる関脇・朝乃山との勝ちっ放しどうしの一番を制し、6連勝としました。
一方、休場明けの横綱・白鵬も初日から危なげない相撲を続けて6連勝とし、異例の場所を引っ張っています。
7日目の14日は、白鵬と御嶽海が結びの一番で対戦します。
過去の対戦成績は白鵬の10勝3敗で、白鵬が相手の出足を止めて胸を合わせる形を作れば圧倒的に優位です。
御嶽海としては立ち合いで鋭く踏み込み、もろ差しなどで厳しく攻めて勝機を見いだしたいところで、今場所の行方を占う大きな一番になりそうです。
13日敗れて5勝1敗となった朝乃山は、小結・遠藤との対戦です。
過去の対戦成績は朝乃山が2勝6敗と負け越しています。
最近は遠藤にもろ差しを許して敗れる相撲が目立っていて朝乃山としては、立ち合いでしっかり圧力をかけて相手を押し込んでから得意の右四つに持ち込むことが重要です。
平幕の炎鵬は横綱・鶴竜との一番で、人気力士の横綱への初挑戦にも注目です。

各部屋ちゃんこ番が手作り弁当

ちゃんこ番の手作り弁当が広がりを見せている。
新型コロナウイルスの感染リスクを避け、他人と接触する機会を減らすため、今場所は力士ら協会員の再入場が禁止。
会場入り後、昼食や買い物で外に出ることができない。
幕内力士の付け人を務める序二段力士は、自身の取組後、6~8時間も会場に滞在することになる。
力士にとって空腹は取組後の最大の敵。
そんな状況を乗りきるため、各部屋のちゃんこ番が腕によりをかけている。
きっかけは相撲協会公式ツイッターの投稿だった。
高砂部屋の付け人力士が、手作り弁当を持参していると写真付きで紹介された。
これを機に、各部屋で栄養とボリュームのある手作り弁当を持参する新たな動きが出始めた。
協会公式ツイッターはその後、陸奥、佐渡ケ嶽、錣山、追手風部屋などの弁当も紹介した。
もともとは横綱鶴竜の付け人を務める、高砂部屋の序ノ口神山の発案。
全力士最長、10時間超も滞在する負担を軽減するため始まった。
弁当箱代わりのプラスチック製容器4個を購入した高砂部屋のちゃんこ長で序ノ口大子錦は「冷めてもおいしく食べられるものが中心」と毎日違う献立。
大子錦は今場所途中休場した分、サポートにも一段と力が入る。

徳光和夫

フリーアナウンサーの徳光和夫さんが14日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「徳光和夫とくモリ!歌謡サタデー」(土曜・前5時)に生出演した。
新型コロナウイルスの感染拡大でさまざまなスポーツ、イベントが中止、延期になっていることに徳光さんが「一番残念なのは高校野球ですね」とし「断腸の思いです」とセンバツ高校野球の中止を惜しんだ。
その上で大相撲春場所の無観客興行に「見ておりまして、大相撲こそ興行なんだよね」とし「だから、序ノ口とか序二段の相撲を見ているようですね」「横綱たちがそういった中で取組を見ておりますと力が入らない。ケガをしなければいいなと願ってやまないですね」と願っていた。

大相撲春場所
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