春場所 12日目

白鵬

北勝富士を圧倒して連敗を免れた。
鋭く踏み込んで、一直線に土俵外へ追いやる速攻。
前日に阿武咲に敗れた嫌な流れを断ち切り、「まあ、スカッとしたね」と納得の表情を浮かべた。
幕内最初の取組で碧山が1敗を守ったが、前半戦はあまり見ていなかったという。
「あすは近いところ(後半戦)で相撲を取るから注目して見てみたい」と余裕の口ぶりだった。

鶴竜

頭から当たって御嶽海を一蹴した8日目あたりから鶴竜の相撲にリズムが出てきた。
悪い時はこわごわと取って、いつ悪い癖の引きが出るんじゃないかという相撲が、今は立ち合いで踏み込んで、迷いなく手も足もよく前に出している。
自分の立ち合いはこれだ、というのを思い出したようにみえる。
正代戦も狙った左前みつは取れなかったが下から起こして突き放し、まわしにこだわらずに出た。
稽古場で負けない相手だからこそ、余計に本場所では気を抜けない。
精神的にもスキを見せなかった。

貴景勝

11日目、一人大関の貴景勝は立ち合いから阿炎を押し込んだが、回り込まれて形勢逆転。
突きにあっけなく俵を割って9日目から3連敗となる6敗目を喫した。
膝に不安を抱えており、影響について「ただの実力不足」と否定したが「横綱2人(との対戦)を残して6敗は相当厳しい」と苦しい胸中も吐露した。
「毎日一生懸命やっている。それを明日からもやるだけ」。
看板力士のプライドが試される。

朝乃山

大関を目指す朝乃山が落ち着いて9勝目を挙げた。
前に出ながらもろ差しを果たし、竜電を寄り切った。
「考えずに体が動いてくれた」。
得意の右四つでなくても、慌てることはなかった。
昇進の目安とされる直近3場所計33勝まで、あと3勝。
横綱、大関戦を残しているだけに、12日目の隆の勝戦は取りこぼしたくない。
「あとは悔いのないように取り切りたい。思い切りいくだけ」と気合を入れ直した。

御嶽海

11日目、上松町出身の御嶽海は東前頭筆頭の大栄翔に勝って9勝目をあげました。
きのう、3場所ぶりの勝ち越しを決め、優勝争いにも加わっている西前頭3枚目の御嶽海。
大栄翔の強烈なのど輪で上体を起こされ土俵際まで追い込まれましたが、うまく回り込んで最後は送り出しで勝ちました。
2敗を守った御嶽海は12日目のあす、横綱・白鵬とともに1敗で優勝争いの先頭を走る西前頭13枚目の碧山と対戦します。

隆の勝

小兵の石浦相手に右を差し、じりじり前に出て一方的に押し出した。
トップに1差で食らいつく9勝目。
「自分の相撲に自信を持って取れている」と納得の表情を浮かべた。
平成30年秋場所で新入幕を果たし、その場所後に貴景勝ら旧貴乃花部屋の力士が移籍してきた。
稽古相手に恵まれたことも飛躍の一因だ。
貴景勝から日々アドバイスをもらい、取り口の参考にしているという。
まだ25歳。伸びしろは大きい。
12日目は大関昇進がかかる朝乃山戦が組まれた。
今の力を試す格好の相手だ。
「やるしかない」と番狂わせを狙う。
目標にしてきた10勝にはあと1勝。
さらにその先へと期待は膨らむ。

琴奨菊

大関経験者の東前頭13枚目琴奨菊が休場明けの西前頭15枚目千代丸を下し、元横綱武蔵丸を抜いて単独8位となる幕内通算707勝目を挙げた。
千代丸のもろ手突きに後退することなく、もろ差しから休まず攻めた。
「いいスペースを体で考えていて、しっかり自分の相撲が取れた」。
記録に関しては「うれしい。あまり実感はないけど、終わってからそのすごさが分かる」と笑顔を見せたが「そこのわくわくに飛びついたらダメになる。飛びつかないように、体で感じていきたい」と気を引き締めた。
6勝目で来場所の幕内残留にも大きく前進した。
幕内在位場所数は今場所が90場所目。
91場所に伸ばせば、元関脇安芸乃島に並んで7位の記録となる。

碧山

身長191センチ、体重193キロの巨漢・碧山の勢いが止まらない。
7日目に土はついたが、その後は再び連勝街道。
2019年春場所以来の2桁勝利に「大阪は験がいい」と笑った。
勝ち越しをかけた新入幕の琴ノ若に対し「思い切り行くしかない」と、持ち味を出すことを心掛けた。
当たった直後にかわされたが、焦らず、すぐに相手を正面に置き、長いリーチを生かしたのど輪攻めで突き放していく。
「体が反応してすぐ動いた。足で攻め、手を出せてよかった」と納得の取り口だ。

千代丸

千代丸が4日ぶりに土俵に戻って来た。
無観客で歓迎の拍手も声援もない静かな復帰。
左ふくらはぎには患部を保護する痛々しいサポーターをつけた。
立ち合い、もろ手突きで琴奨菊の上体を起こすも、圧力に押し込まれて踏ん張りきれずに3秒9で土俵を割った。
8日目から高熱で休場を余儀なくされた。
一時40度にまで上がった熱は、17日朝には37・7度に下がった。
新型コロナウイルスの感染有無を調べるPCR検査も陰性と判明。
この日、日本相撲協会は「左下腿(かたい)蜂窩織炎で3月15日から17日まで療養安静が必要であった」との診断書を公表した。
あらためて再出場が可能だと証明された。 千代丸は休場までに5勝しており、残り4日での勝ち越しも諦めない。
初日から3連勝を決めた際は無観客について「雰囲気がピリついているけど、それが逆にいいのかな」と前向きに捉えていた。
12日目は元大関の栃ノ心戦。白星で、テレビの前で心配してくれたファンに元気な姿を見せ続ける。

12日目の見どころ

大相撲春場所は12日目、1敗で優勝争いを引っ張る横綱 白鵬は関脇 正代と対戦します。
観客を入れずに行われている春場所は、横綱 白鵬と平幕の碧山が1敗で並び、2敗で4人が追う展開となっています。
白鵬は12日目の19日、関脇 正代と対戦します。
過去の対戦成績は、9勝1敗と白鵬が大きくリードしています。
白鵬が得意の右四つ左上手で組めば断然優位です。
懐の深い、正代は土俵際の突き落としなど粘りが持ち味なだけに白鵬としては、万全な形を作ってから勝負を決めたいところです。
平幕でただ1人1敗の碧山は、こちらも好調、2敗の御嶽海と対戦します。
過去の対戦成績は、碧山の3勝4敗ときっ抗しています。
立ち合いから腕を伸ばして突き放す展開になれば碧山、もろ差しになるか体を密着させて押す展開になれば御嶽海が優位です。
大関昇進がかかる関脇 朝乃山は、ここまで2敗を守り、19日は前頭9枚目の隆の勝と初顔合わせの一番です。
自力では朝乃山が上回りますが、隆の勝は今場所、前に出る相撲がさえてここまで2敗と好調です。
朝乃山は、立ち合いからまずは踏み込んで先手を取り、まわしをつかんで勝負したいところです。

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