本場所 12日目 情報!

■貴景勝
大関復帰へあと1勝とした。
立ち合いで十分に押し込めなかったが、いなして右を深く差す形に。
まわしの結び目をつかんでの投げで大関に後ろを向かせて送り倒した。
「胸を借りるつもりで自分の攻めを出せたらいいと思った。頭と体が一致してくれた」。
思い通りではなくても動きの良さで白星を手にした。
2敗を守り、賜杯争いでは明生とトップを並走。
大きな節目も目前だが、「今場所で終わるわけではない。長い目で見て毎日、力を出し切ることが何年後かに生きてくる」。
残り4日も一日一番の姿勢は変わらない。

■北勝富士
年上の意地を見せつけた。
優勝争いに絡む西前頭2枚目朝乃山を押し出して5勝6敗。
のど輪と両ハズで朝乃山を完全に押し込み、土俵際で逃れようと横に動かれても慌てずに対応した。
北勝富士にとって朝乃山は同じ高砂一門で、巡業の支度部屋でも隣同士に座ることが多い。
手の内も知る相手に、この日は厳しい相撲を見せた。
「最後少し決めきれなかったけど、下から低くいけた。我慢して我慢して、圧力をかけられて良かった」と、淡々と振り返った。
初日に横綱白鵬から金星を獲得しながら、2日目から6連敗。
8日目の小結阿炎戦で納得の相撲を取り「あそこでしっかり気持ちを切り替えられたと思う」と、打って変わって4連勝中だ。
先場所は西の筆頭で9勝の好成績。誰もが認める上位力士だが、今場所は貴景勝の関脇陥落などにより三役復帰はかなわなかった。
劇団四季が大好きで、支度部屋では「ライオンキング」のバスタオルを使用。「お気に入り」というバスタオルを腰に巻きながら「1日一番、明日も集中していく」と、気を引き締めていた。

■朝乃山
北勝富士に圧力負けした。「押し込まれて慌ててしまった」と振り返ったように、得意の左上手を取れず苦しい展開に。
右はずからの突き落としは何とか残したものの、最後は無理にはたいたところで一気に出られた。
鶴竜から金星を挙げてから6連勝し、トップに並んだが1日で後退。
「きょうは硬かったかもしれない。次は楽にいきたい」と切り替えに努めた。

■明生
攻めて連敗を免れた。
右からおっつけられながらも圧力をかけて前進。
土俵際で右に回った石浦の動きをよく見ながら左を差すと、体を預けるように寄り切った。
2敗を守っても「負けられないとかは考えていない。思い切りやるしかない。今までもそう」と普段通りを貫いた。
11日目を終え、貴景勝と賜杯争いのトップに立つが「その意識はない」と冷静。
「実力はまだまだ。良い内容の相撲を取りたい」と地に足をつけて残り4日に臨む。

■炎鵬
2場所連続の勝ち越しに王手をかけた。
大関経験者の東前頭7枚目琴奨菊を破って、7勝4敗とした。
立ち合いすかさず潜り込んで左下手をつかむと、その下手で振りながら右前ミツ。
琴奨菊が体勢を立て直そうとしたタイミングで、素早く寄り切った。
テレビで見ていた遠い存在の力士から白星を奪い、実感が湧かない様子だった。
「まだ信じられない。不思議というか、まだ(勝利を)受け入れられていない」。
立ち合いからすぐに潜り込むことで、琴奨菊のがぶり寄りを封じたが「無我夢中で緊張していた。イメージ通りとかじゃなく、思い切っていっただけ」と、無心でつかんだ1勝だった。
勝ち越しに王手。
新入幕だった夏場所から名古屋場所にかけて、給金相撲で9連敗を喫したが、今場所は1発で決める覚悟だ。

■剣翔
連日、賜杯争いを引っ張る力士に待ったをかけた。
明生に続き、隠岐の海も撃破。
価値ある連勝で給金を直し、「ほっとした」と言葉に実感を込めた。
狙った左上手は引けなかったが、相手がおっつけたことで左がのぞき、すかさず肩透かしを引いて実力者を仕留めた。
持ち味は184センチ、175キロの体格を生かした力強い四つ相撲だが、「何でも思い切ってやる。良い相撲で負けるより、悪い相撲でも勝ちたい」と言い切るように、形にはこだわらない。
同じ日大出身の遠藤を筆頭に年下の大栄翔ら同部屋の力士が次々と幕内に上がる中で、腰痛に悩まされるなどし、新十両昇進から入幕まで3年半余りを要した。
その悔しさを晴らすかのように幕内の土俵で暴れている。
トップと1差の5人に名を連ね、自らが演出した混戦で主役に躍り出る可能性も出てきた。
「優勝を目標にできる位置にはいない。夢です」と強調しつつ、「何回か奇跡が重なれば」と色気も。
東前頭14枚目が、終盤戦でさらに注目を集める存在になった。

■豊山
大翔鵬を突き出しで下し、6勝目を挙げた。
白星二つ先行に表情も明るい。
「なかなか押し込めなかったが、体が動いていた。うまいこと反応した」と表情は明るかった。
「迷った」という立ち合いは右喉輪を選択し、大翔鵬の上体を起こした。
圧力をかけた相手に対し、回り込みながら攻め手を緩めない。
腕をよく伸ばしての突き、押しから突き出した。
相手をよく見て落ち着いて取り「いつもならそのままいくところで勝ち急がなかった」と勝因を挙げた。
調子はまだ良くないと感じているそうで「2、3発で持っていく気持ちいい相撲が取りたい」と終盤を見据えた。

※大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)
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