本場所 2日目 情報!

■鶴竜
右喉輪で相手の上体を起こしてからタイミングのいいはたき込み。
「しっかり見て。だから引いたと思う。まず一つ、良かったなと。それだけ」と喜怒哀楽を出さずに振り返った。
目の前で白鵬が敗れても「何があっても自分の相撲に集中することだけ心掛けた」と心は乱れなかった。
場所前は「やろうと思ったことがやれた」と納得の調整ができており、集中力も高まっている。

■白鵬
白鵬が北勝富士に不覚を取り、2017年春場所以来となる初日黒星。
左から狙った張り差しは果たせず、小手に振るようにしたところで呼び込んで墓穴を掘った。
やや雑な取り口で完敗を喫し、下唇をかんで無念の表情。支度部屋では「見ての通り」と言うしかなかった。
横綱土俵入りでは太刀持ちに炎鵬、露払いに石浦と自身がスカウトした弟弟子を従え、念願を果たした。
日本国籍を取得し、意気込み十分で臨んだ初日は、好結果につながらなかった。

■高安
日本相撲協会は8日、大相撲秋場所を休場した大関高安の「左肘内側側副靱帯損傷」との診断書を公表した。
2日に約1カ月の加療を要すると診断された。

■貴景勝
貴景勝の相撲は、あの動きで十分と思わせる内容だった。
圧力もスピードもある押し相撲の大栄翔は、現状をはかる上で絶好の相手だ。
その大栄翔相手に、集中して取っているからこその動きを見せた。
引いた場面もあったが、いなしに体が泳ぎかけたところで踏ん張った。
あの残したところに、本人も手応えをつかんだんじゃないかな。
ケガ明けであれだけ残し、その後に攻め続けた。
この相撲を見る限り、不安はなさそうだ。ただ、今場所はまず初日の一番が終わっただけ。
今日の相撲を1番1番、貫いて積み重ねることで道は開ける。
大関復帰の10勝は考えず、御嶽海らを相手にしても無欲に取れるか。
ブレない精神面も、長丁場を乗り切る鍵になる。

■北勝富士
東前頭筆頭北勝富士が「心配ないさ~♪」と横綱白鵬から金星を奪取した。
立ち合いで左張り手を食らったが、ひるまず、流れで右を深々と差し込むと一気に前へ。
倒れ込みながら寄り切った。「本当は差しちゃったのは良くない。ああなったら行くしかない。止まったらゲームオーバー」。白鵬から昨年初場所以来2個目の金星だ。
自称「劇団四季力士」である。自分と顔の似た芸人・富沢のいるサンドウィッチマンなどお笑い大好き力士だったが、昨年、ひょんなことでハマッた。
「全然興味なかったけど“チケットあるから行かない?”と誘われて」。行ってみて、生の迫力に大興奮。
リトルマーメイド、アラジンなど片っ端から足を運び、今や立派なヘビーリピーター。
お気に入りは「ライオンキング」で今場所前に6度目の観劇。主役シンバの有名なフレーズ「心配ないさ~♪」とばかりに、通算6個目の金星に結びつけた。
「巡業で横綱(白鵬)に胸を出してもらい、重さや粘りを染みつけた部分はある。最近は“土俵際までは押せる”と自信になっていました」。
2日目も横綱鶴竜戦。土俵という舞台で、ライオンのように連続金星奪取を狙う。

■朝乃山
朝乃山が3度目の挑戦で御嶽海に初めて勝った。
左前まわしを引くと、これを嫌った相手の引きに乗じて一気の攻め。
5月の夏場所では、初優勝を決めた後の千秋楽に対戦。
トランプ米大統領の目の前で屈した難敵に好内容の白星で雪辱を果たし、「あと14日あるので、今日みたいな相撲を取りたい」と気をよくした。
土俵入り後には、東京での本場所初日恒例の優勝額除幕式にも臨んだ。
「これで終わりじゃない。1個だけでなく、何個も飾れるようになりたい」と活躍を誓った。

■炎鵬
西前頭11枚目炎鵬が見事な逆転劇で白星発進だ。東同11枚目阿武咲を土俵際のすくい投げで破った。
人気力士の大逆転劇に館内は万雷の拍手に包まれた。
体重98キロの炎鵬は、自身より61キロも重い阿武咲に攻め込まれたが、土俵際の鮮やかな左すくい投げで裏返した。
アマチュア時代から含めて4度目の対戦で初白星。
「ひとつ進歩した証拠だと思う」と、うなずいた。
取組前には「そっちの方が緊張した」という、兄弟子白鵬の横綱土俵入りの太刀持ちを務めた。
本場所の露払いの経験はあるが、太刀持ちは初めて。
この日は、自身と同じ白鵬の内弟子石浦が露払いを務め、本場所の土俵入りで初めてこの3人がそろった。
大役を務めた炎鵬は「(腕が)疲れました」と冗談で笑わせながらも、「鳥肌が立って泣きそうになった」と感慨深げだった。
残念ながら白鵬と石浦は黒星だったが、炎鵬は白星発進。
2日目以降に向け、「自分のやるべきことをしっかりやって、頑張りたい」と気を引き締め直した。

■豊ノ島
6年初場所以来となる、幕内での勝ち越しを目指す西前頭14枚目の豊ノ島が、黒星発進にも好感触を得た。
新入幕で東前頭14枚目の剣翔と対戦。
もろ差し狙いも懐に入れず、距離が開いた攻防で劣勢となり寄り切られた。
「(中に)入ると決めていたのに、はじいて行こうかとか、前みつを取りに行こうかとか、迷ったのがダメだった」と立ち合いの迷いを敗因に挙げた。
十両時代の今年初場所では、軍配は自分に上がったが物言いがつき取り直し。
仕切り直しの一番は寄り切りで勝っていたが、初の幕内対戦で土をつけられ悔しい黒星発進となった。
もっとも場所前の状態を考えれば悪くはない内容だ。
初日まで1週間を切った稽古中に足を痛めた。幸い腫れと炎症で大事には至らず。
それでも満足な稽古は出来ず「ぶっつけ本番だった」という。
そんな手探りの状況で、この一番では相手のいなしに足がついていき、右から得意の肩透かしを引くなど不満を払拭する動きに「足を気にすることなく相撲を取れた。全然、動けるということを確認できた。明日から思い切っていける」と手応えをつかんだ一番だった。

※台風の影響のため大相撲は取組開始30分遅れ
台風15号の接近を受け、日本相撲協会は9日の秋場所2日目(東京・国技館)の取組開始時間を午前8時40分から同9時10分に遅らせると発表した。
開場は変わらず午前8時。午後6時の打ち出し(取組終了)も変えない予定で、仕切り時間を短縮して対応する。
協会関係者によると、取組開始を遅らせるのは極めて異例。
午後6時の打ち出しが定着する前の1961年に、台風の影響で全取組を午後4時半に終えた例があり、この際は4分の仕切り時間を2分に短縮したという。