2019.07 本場所 千秋楽後 情報!

■鶴竜
1敗で単独首位の鶴竜が結びの一番で、ただ一人2敗で追っていた白鵬との横綱対決を寄り切りで制し、14勝1敗として7場所ぶり6度目の優勝を果たした。
秋場所は9月8日から東京・両国国技館で行われる。
「名古屋っていうのがうれしい」。鶴竜は感慨に浸った。
唯一優勝のなかった名古屋場所は、昨年まで3年連続でけがのため休場。
今年は初日の1週間前に腰を痛め、稽古が積めない中での出場だったが、日増しに調子を上げた。
師匠の井筒親方が理由を明かす。
「腰をやったあと全く何もしなかったので痛みが取れ、短い相撲でいこうと思ったのが良かったのでは」。
だからこそ、積極性が際立った。攻めあぐねると引き技に頼って相手を呼び込んで負けを重ねるパターンが多いが、今場所は攻めに徹して悪い癖が出なかった。
唯一の黒星を喫した友風戦も相手のはたきを食らっただけ。翌日は御嶽海を立ち合いで圧倒した。
千秋楽も過去7勝41敗と分の悪い白鵬を相手に、攻め続けた。
左四つで動きが止まりかけたが、先手を取って寄り立てた。寄り返されても右を巻き替え、もろ差しから寄り切り。相撲が長くなっても「とにかく止まらないようにした」。
今年は部屋の宿舎が2016年に火災に遭って以来、使えなくなっていた愛知県東浦町の宇宙山乾坤院に戻った。
鷲見光洋住職は、昨年の千秋楽パーティーで「来年は復活してみせる。うちも頑張るので君も頑張れ」と鶴竜を激励したと明かす。
寺は今年5月に再建され、鶴竜は「いつものところに戻ってきたのがいい験担ぎになったかも」と笑みを浮かべた。
若手の台頭が目立つ中で、6度目の賜杯。
「けがで苦しんでも腐らず、諦めないでよかった」。幕内1000回出場の節目で横綱の健在ぶりを見せつける、7場所ぶりの優勝だった。

■白鵬
横綱白鵬の逆転Vはならなかった。
千秋楽の一番は鶴竜と巻き返しの応酬となったが、相手の素早いに動きにもろ差しを許し、反撃も及ばず土俵を割った。
「精いっぱい取りました。まさかあそこでもう一回(巻き返しに)くるとは思わなかった。相手が重かった。おめでとうございます」と振り返った。
通算42回目の優勝を飾った春場所千秋楽に右腕を負傷し、翌夏場所は状態が戻らず右上腕二頭筋断裂の診断書を提出して休場した。
今場所の途中まではその影響を感じさせない取口で、優勝争いを引っ張った。だが本人には、少なからず不安があったようだ。
「右腕の筋肉が断裂していたことをみなさん忘れているかもしれませんが、6月までは違和感があり、不安な気持ちが強かった。ここまで戦った自分をほめたい」と準Vの結果に一定の満足感をにじませた。

■友風
三賞選考委員会が開かれ、鶴竜から初金星を挙げた友風が初の殊勲賞を獲得した。
初土俵から所要14場所での三賞受賞は小錦、武蔵丸らに並ぶ史上7位の速さ(幕下付け出しを除く)。

■炎鵬
技能賞を獲得した炎鵬が大翔鵬を下手投げで破り、有終の美を飾った。
「重圧がなくなり伸び伸び取れました。三賞の中で技能賞をもらえたのが一番うれしい」と笑顔。
勝ち越しを決めた前日は祝福のメールが200件以上届いたという。
「たくさんの方に応援してもらっていると思いました。番付の上にいって恩返ししたい。
体力、筋力、精神力と足りないことだらけ」と精進を誓っていた。

■照強
幕尻の照強が自身初の三賞となる敢闘賞を受賞し「凄くうれしい」と目尻を下げた。
千秋楽は友風を押し出して12勝目。
電車道で勝利を挙げ「最後に一番いい相撲」と自賛した。
場所中に兄弟子の安美錦が引退。
勝って宿舎に戻ると「良かったな。おめでとう」とねぎらわれ「励みになった」という。
番付を上げて臨む来場所へ、24歳の小兵は「部屋を盛り上げていく意味でも頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。

※大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)
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