2019.07 本場所 千秋楽 情報!

■鶴竜
大相撲名古屋場所14日目(20日、ドルフィンズアリーナ)鶴竜は過去6勝5敗と苦手の御嶽海を一蹴し、再び単独首位に立った。
13日目に平幕友風に不覚を取った反省から「しっかり相手を見ていこうと思った」と、立ち合いから鋭く踏み込み右を差し、喉輪をこらえて寄り切った。
千秋楽は7場所ぶり6度目の優勝を懸けて過去7勝41敗の白鵬と対戦する。
「ここまできたら、やるだけ。とにかく集中する」と最後の力を振り絞る。

■白鵬
大相撲名古屋場所14日目(20日、愛知県体育館)、優勝を争う横綱白鵬(34=宮城野)は2敗に後退。
直接対決と優勝決定戦に連勝して鶴竜を“逆転”するしか道はなくなった。
座布団が舞い、どよめく館内で白鵬が悔しそうに口をとがらせた。
過去62度の幕内対戦で56勝6敗と大得意にしていた琴奨菊に、結びでまさかの黒星。
立ち合いでもろ差しを許し、左上手を引いて反撃したが、がぶり寄られて土俵を割った。
鶴竜と並んでいたV争いで痛い2敗目。
支度部屋では「立ち合いの当たりが弱かった? まあ、そうだね。あとはもう、見ての通り」と反省し、気持ちは即座に切り替えた。
史上最多43度目Vを成し遂げるためには千秋楽結びで鶴竜に勝って追いつき、優勝決定戦に持ち込むしかない。
年6場所制が定着した1958年以降、名古屋場所のV力士は31人誕生しているが白鵬は最多7度の優勝を誇る。
この日の朝稽古後には「去年は(途中休場で)15日間相撲が取れなかった。今年こそはね」と、簡単に引き下がるつもりはない。
第一人者として、逆転賜杯を信じて土俵に上がる。
千秋楽(21日)での直接対決を前に「ここまできたら、やるだけ。しっかり集中して、肩の力を抜いていきたい」と気持ちを引き締めた。

■阿炎
新小結の阿炎が7敗で踏みとどまった。
過去3戦全敗だった逸ノ城をもろ手で起こし、間髪入れずに右で喉輪攻め。227キロの巨体を一方的に押し出し、「出足が効いたと思うし、手の位置も良かった。重く感じなかった」と自賛した。

■朝乃山
先場所で初優勝した東前頭筆頭の朝乃山(25=高砂)が、同部屋の同期で幕下の玉木に力をもらい、会心の白星を挙げた。
けんか四つの前頭正代に差し負け、左四つの不慣れな体勢に持ち込まれ「ちょっと慌てた」。だが、すぐに左からすくい投げを打つなど、休まず動き、右を巻き替えて得意の右四つに。
攻め続け、最後は左上手も取って万全の寄り切り。すでに前日13日目に8敗目を喫していたが「来場所も横綱、大関と当たる位置にいたいから」と、負け越しを最小限にとどめるため、気を吐いた。
この日、近大時代から同期の玉木が、豊昇龍を破って勝ち越しを決めた。
十両や他の幕下上位の勝敗次第だが、今月24日の番付編成会議で、来場所の新十両に昇進する権利を得た。
「玉木が勝って、自分も本当にうれしかった。負けられないと思って、今日も諦めずに取れた」と明かした。
玉木の取組後は「おめでとう」と、握手を交わした。
朝乃山は「2人で入って、仲は良かったけど、1人で戦わないといけない世界。自分が先に関取に上がって(お互いに)気を使う部分はあった。早く関取に上がってほしいと思っていた。まだ、どうなるか分からないけど、幕下3枚目で勝ち越せる力はある。切磋琢磨(せっさたくま)して、高砂部屋を盛り上げていきたい」と、自分のことのように喜んだ。
もちろん自身も、来場所の新三役の可能性は消滅したが「三役を目指して頑張りたい。千秋楽も、いい相撲を取って終わりたい」と、新たな活力にしていた。

■琴奨菊
大相撲名古屋場所14日目(20日、ドルフィンズアリーナ)琴奨菊が過去6勝56敗と圧倒されていた白鵬に快勝した。
不戦勝を除けば平成28年初場所以来、3年6カ月ぶりの白星で、金星は昨年初場所の稀勢の里戦以来3個目。
「うれしいね。最高。これからの活力になるよ」と破顔した。
立ち合いから激しく当たると、もろ差しとなって一気に寄り切り7勝目。
元大関の35歳が、43度目の優勝を目指す大横綱に存在感を見せつけた。

■炎鵬
炎鵬が連敗を3で止め、幕内2場所目で初の勝ち越しを決めた。
「緊張で硬かったけど、何も考えずに思い切ってぶつかった」。呼吸が合わず3度目の立ち合い。
狙った左前ミツは取れなかったが、懐に潜り込んでもろ差し。168センチ、99キロの小さな体を、しぶとく寄せた。
12日目に右足首を負傷。13日目からテーピングを施し、痛み止めも服用するなど、満身創痍の中でつかんだ1勝だった。
100キロ未満の小兵が幕内で勝ち越したのは、97年秋場所の舞の海(99キロ)以来、22年ぶりだ。
「何も考えずに思い切りいった。ここまで苦しかった」と感慨に浸った。
先場所は9日目に7勝目を挙げてから6連敗。
今場所もケガで苦境に立たされただけに「勝ち越しの難しさ、1勝の重みを身に染みて感じることができた」。
新入幕の先場所から続いていた給金相撲の連敗を9で止めると、支度部屋では感情を抑え切れずに、重圧から解き放たれ涙を流した。 10秒間、右手でタオルを顔に押しつけた。給金を直して引き揚げた支度部屋。
込み上げてくるものがあるかと問われると、炎鵬はおえつを繰り返して「みんなにいい報告ができる。うれしい」と声を振り絞った。
真っ赤な両目に、苦悩が凝縮されていた。
前日に兄弟子の白鵬から「負けたら帰ってくるなよ」と、愛のこもったムチをもらった。
「見捨てずに言葉をかけてもらった」と炎鵬。
この日、白鵬に勝ち越しを報告すると「おめでとう」と、握手を交えて祝福された。
NHKの大相撲動画サービスで、常に再生回数1位を記録する人気業師。大歓声と大横綱の期待に応え、表情を和らげた。

※大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)
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